アクシー「Ronin Bridge」が再稼働、ユーザーへ被害額全額返済へ

「Ronin Bridge」が再稼働へ

ブロックチェーンゲーム「アクシーインフィニティ(Axie Infinity)」運営元のスカイメイビス(Sky Mavis)が、「ローニンブリッジ(Ronin Bridge)」を稼働再開することが分かった。再稼働にあたりローニンネットワークのハードフォークを行うため、全てのバリデーターはソフトウェア更新をする必要があるという。

ローニンネットワークは、「アクシーインフィニティ」の運営元であるスカイメイビス(Sky Mavis)が運営しているサイドチェーンだ。「ローニンブリッジ」はローニンネットワーク上で稼働する、ローニンネットワークとイーサリアムネットワーク間のブリッジ機能。

今年3月に「ローニンブリッジ」はハッキングを受け、当時価格5億9,700万ドル相当の173,600ETH(イーサ)と、同じく2,550万ドル相当の米ドルステーブルコインのUSDCが盗まれていた。

発表によると、今回ローニンネットワークをハードフォーク及び再稼働することにより、前述した被害額全てがユーザーに対し返還される予定とのことだ。

スカイメイビスは一連の被害により、ハッキングで被害に遭った全ユーザーへの払い戻しの為に1.5億ドル(約185億円)の資金調達を3月に行っていた。

この資金調達ラウンドは大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)の主導により、アニモカ・ブランズ(Animoca Brands)やアンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)、ダイアレクティック(Dialectic)、パラダイム(Paradigm)、アクセル(Accel)が参加したことが分かっている。

そしてその後4月には、北朝鮮のハッカー集団「ラザルス」が保有している暗号資産ウォレットアドレスが、「アクシーインフィニティ」のハッキングに利用されたものであるとして、米国財務省外国資産管理局(OFAC)は制裁対象者リストにそのウォレットアドレスを追加している。

なお「ラザルス」は2018年に発生したコインチェックの暗号資産ネム:NEM(XEM:ゼム)流出事件にも関与が疑われているサイバー犯罪グループだ。

関連ニュース

人気BCゲーム「アクシーインフィニティ」、「Ronin Bridge」ハッキングで約750億円被害

アクシー運営Sky Mavisが約185億円資金調達、ハッキング被害への払戻のため

アクシー運営Sky Mavisがバグバウンティプログラム、ハッキング被害受け

アクシー資金流出に北朝鮮ハッカー集団関与か、米財務相が特定


参考:ローニン
デザイン:一本寿和
images:iStocks/royyimzy・dalebor

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【1/21話題】SEC代理委員長に共和党マーク・ウエダ、トランプのDeFiプロジェクトが複数銘柄の暗号資産を大量購入など(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

トランプ一族のDeFiプロジェクト、大統領就任式前に複数銘柄の暗号資産を大量購入、ENS取得も

ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領と、その家族が関わる暗号資産(仮想通貨)プロジェクト「ワールド・リバティ・ファイナンシャル(World Liberty Financial:WLF)」が、大統領就任式の数時間前に多額の暗号資産を購入していたことが分かった