ヘネシー、LVMHの「Auraブロックチェーン」に参加。ボトルに証明書発行

ヘネシーがオーラブロックチェーンコンソーシアムに参加

LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)が主導するブロックチェーンコンソーシアム「Aura(オーラ)」に、同グループ傘下のコニャック・ハウスであるヘネシー (Hennessy)が新たに参加したことが1月20日分かった。

「Aura」は、LVMHが同グループ傘下であるルイヴィトン、クリスチャンディオールなどの高級ブランドの製品の履歴情報や真贋の検証を消費者が可能にすることを目的としたコンソーシアムだ。マイクロソフト(Microsoft)、コンセンシス(ConsenSys)の協力のもと開発されたトレーサビリティプラットフォームには、エンタープライズ向けブロックチェーン基盤「クオーラム(Quorum)」が採用されている。

「AURA」プラットフォームによって消費者は材料の原産地から販売時点、中古市場に至るまでの製品の情報を追跡出来るようになっており、その商品が正規品であることが確認できる。また製品のお手入れ方法の確認、保証サービスの表示、アフターセールスについても受けられる仕組みもある。なおこれらの情報はブランド公式アプリを使用することで、製品に関する詳細を記載した証明書を入手できる仕組みとなっている。

なお「Aura」はすでにLVMH傘下のルイ・ヴィトン、ブルガリ、ウブロとリシュモングループであるカルティエ、ディーゼルやマルジェラを傘下に持つOTBグループ、その他プラダグループでも活用されている。

発表によるとヘネシーは、中国で今年の旧正月の際に販売される予定のボトル「ヘネシー・パラディー(Hennessy Paradis)」のコレクターズエディションに、「AURA」によって独自の証明書を提供したという。

なおヘネシーは先日12日にもブロックチェーンに関する取り組みを発表していた。

ヘネシーは高級酒のNFTを取り扱うブロックバー(BlockBar)のプラットフォームにて、限定ボトルと紐づけたNFTを販売した。

ブロックバーでは物理的なボトルと紐づけたNFTが販売され、ユーザーはNFTによってボトルの所有権を持つことができ、高級酒の売買が可能だ。なおそれらのボトルはブロックバーが、温度管理され保険をかけたシンガポールの倉庫にて管理を行っている。これによりボトルの所有者は保管状況や配送環境など気にせず、安全に資産を守りながら取引できるという。

また物理的なボトルはNFTと交換することで、実際に手元に発送することも可能だが、その場合NFTはバーン(焼却)される仕組みとなっている。なおNFTはイーサリアムネットワーク上で発行されるものとなる。

関連ニュース

ヘネシー、ブランデー限定ボトルと紐付けたNFT販売

ディーゼルやマルジェラのOTB、LVMHの「Aura」ブロックチェーンコンソーシアムに参加

プラダとカルティエ、LVMHのブロックチェーンコンソーシアム「Aura」に参加

ファッション業界のブロックチェーン活用、偽造品対策やエシカル消費への取り組み

参考:オーラプラダ
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Calli_Studio・sumkinna

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【12/16話題】SBIとスターテイルの円ステーブルコイン開発、リップルRLUSDのイーサL2対応、メタマスクのBTCサポートなど(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

ビットワイズ、「ハイパーリキッド(HYPE)」現物ETFをSECに再申請、ステーキング対応を明記

米暗号資産(仮想通貨)運用会社ビットワイズ・アセット・マネジメント(Bitwise Asset Management:以下、ビットワイズ)が、暗号資産ハイパーリキッド(HYPE)の現物ETF(上場投資信託)の登録届出書「S-1申請書(Form S-1)」の修正版を、米SEC(証券取引委員会)へ12月15日付で提出した

JPモルガン、初のトークン化MMF「MONY」をイーサリアム上で提供開始

米金融大手JPモルガンの資産運用部門であるJPモルガン・アセット・マネジメント(J.P. Morgan Asset Management)が、同社初となるトークン化マネー・マーケット・ファンド「マイ・オンチェーン・ネット・イールド・ファンド(My OnChain Net Yield Fund:MONY)」の提供を開始したと12月15日に発表した