ウィンクルボス兄弟のジェミナイ、約460億円調達。評価額は約8100億円へ

ジェミナイ、約460億円調達。評価額は約8100億円へ

暗号資産取引所運営の米ジェミナイ(Gemini)が約460億円(4億ドル)の資金調達を行なったことが11月18日に分かった。企業評価額は約8100億円(71億ドル)となった。

キャメロンおよびタイラー・ウィンクルボス(通称:ウィンクルボス兄弟)が2015年に立ち上げたジェミナイは、暗号資産取引所やカストディに加え、NFTプラットフォーム「Nifty Gateway」も提供している。

この資金調達はMorgan Creek Digitalが主導し、10T、ParaFi、Newflow Partners、Marcy Venture Partners、オーストラリア・コモンウェルス銀行などが参加した。

そして調達した資金は、革新的なプロダクトの創出とグローバルなサービス提供のために活用されていくとのことだ。

モルガン・クリーク・デジタルのゼネラル・パートナーであるサチン・ジェイトリー(Sachin Jaitly)氏は次のようにコメントしている。

「私たちがジェミナイへの初の外部投資を行うのは、暗号資産に対する共通の信念とキャメロンとタイラーが構築している会社に対する信念があるからです。

お金、金融システム、芸術、インターネットを再設計する上での暗号資産の役割に対する彼らのビジョンと、革新的な技術をインキュベートし、スケールさせてきた彼らの実績から、ジェミナイが業界のリーダーであり続けることができると確信しています」

ジェミナイの共同創業者兼社長のキャメロン・ウィンクルボス氏は、発表にて次のようにコメントしている。

「2021年、私たちはジェミナイ・フロンティア・ファンドを通じて、収益源の多様化、新しい地域への拡大、先駆的な企業の買収、業界を再定義するイノベーションへの投資を行いました。

また、ジェミナイ・オポチュニティファンドを通じてビットコインのコア開発を支援しました。私たち、暗号資産領域のフロンティアを構築し続け、世界中の個人に暗号資産を通じてより大きな選択肢、独立性、機会を与えることに非常に興奮しています」

2021年にジェミナイはブロックライズ(Blockrize)を買収し、ジェミナイ・クレジットカードの立ち上げ支援をおこなった。

またマルチパーティ計算(MPC)技術の開発者であるシャードX(ShardX)を買収し、暗号資産のリスト化と保管サービスを強化した。

そのほかにもジェミナイは、「Gemini Fund Solutions」を立ち上げ、ファンドマネージャーに暗号資産ETF、クローズドエンドファンド、その他のファンドビークルのカストディ、クリアリング、取引サポートを提供してきた。

ジェミナイは2020年秋にイギリスでのサービス展開を開始している。今回の資金調達の目的としてグローバルなサービス提供も挙げられており、今後どの地域にビジネスを拡大していくのか注目だ。

参考:Gemini
デザイン:一本寿和
images:iStocks/BadBrother

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

【4/26話題】コンセンシスがETH規制でSECを提訴、米国政府マネーファンドがP2Pで転送可能になど

米コンセンシス、イーサリアム(ETH)規制めぐり米SECを提訴、フランクリン・テンプルトン、「米国政府マネーファンド」をP2Pで転送可能に、オーケーコインジャパンにオプティミズム(OP)上場へ、国内3例目、米決済ストライプ、「USDC支払い」今夏から導入へ、Fireblocks、機関向けのDeFiセキュリティ機能を拡張、アーサーヘイズ、ビットコインの強気相場続くと予想、コスモス「IBC」でトークン無限発行のバグ修正、アシメトリックリサーチ報告、ビットコインの改善提案「BIP420」公開、スマコン追加やゼロ知識証明など実装に向け、エルサルバドル、公式デジタルウォレット「Chivo」のソースコード流出、米SEC、テラフォームラボと創業者に約53億ドルの支払い命じる