CAC、ブロックチェーン利用の配達員保険システムの実証実験

CAC、ブロックチェーン利用の配達員保険システムの実証実験

株式会社シーエーシー(CAC)が、ブロックチェーン技術を活用した配達員保険システムの実証実験に着手することを9月2日発表した。

このシステムでは、フードデリバリーサービスの配達員の運転情報と保険料を連動させ、衛星測位システムによって配達員の運転情報の収集を行う。そしてブロックチェーン上で共有する運転実績に基づき、スマートコントラクトにより保険料を自動変動させるという。

このシステムにより、運転の仕方に応じて保険料を変動(危険運転を検知すれば保険料が上がり、安全運転をしていれば保険料が下がる)させれば、安全運転へのインセンティブを高める効果が見込めとのこと。よってそれが危険運転の低減に寄与するとCACは考えたとのことだ。

なお保険の仕組みには、CACが2017年からブロックチェーンを活用して研究開発に取り組んでいる、個人の契約者が保険料を拠出し合ってリスクをシェアするP2P(peer to peer)保険を取り入れることも想定しているとのことだ。

このブロックチェーンを用いた保険システムは、9月に要件定義と開発をスタートさせ、2022年3月まで実証実験を行い、フードデリバリーサービス会社や損害保険会社とも連携しビジネス化推進していく予定とのことだ。

なおこの実証実験は、内閣府と準天頂衛星システムサービス株式会社が主催する「2021年度 みちびきを利用した実証事業公募」に配達員保険システムの提案が採択されたことにより開始するものであるとのこと。 「みちびき」は日本版GPSとも呼ばれている準天頂軌道の衛星が主体となって構成されている日本の衛星測位システムだ。

「2021年度 みちびきを利用した実証事業公募」はみちびきの利用が期待される新たなサービスや技術の実用化に向けた実証事業を実施する企業等と、みちびきの利活用拡大につながる研究開発・実証実験を行う大学等を対象に2018年度から行われているとのことだ。

参考:CAC
デザイン:一本寿和
images:iStocks/choochart-choochaikupt

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【9/22話題】韓国釜山市がブロックチェーンシティ目指し本格始動、バイナンスが欧州でステーブルコイン上場廃止を視野など

韓国釜山市が「ブロックチェーンシティ」目指し本格始動、約110億規模のファンド設立も、バイナンス、MiCA準拠のためにステーブルコイン上場廃止を視野に、アスター(ASTR)、韓国大手bithumbに上場、ブリッジプロトコル「Wormhole」、「USDC」の「クロスチェーン転送プロトコル」統合

ブリッジプロトコル「Wormhole」、「USDC」の「クロスチェーン転送プロトコル」統合

ブリッジプロトコル「ワームホール(Wormhole)」提供の「ワームホールコネクト(Wormhole Connect)」が、米ドルステーブルコイン「USDC」をブロックチェーン間で転送する「クロスチェーン転送プロトコル(Cross-Chain Transfer Protocol:CCTP)」と統合したことが9月20日に発表された

【9/21話題】コナミのPROJECT ZIRCONとNFTマーケットプレイス「リセラ」、コインチェックにイミュータブル(IMX)上場など

コナミ、初のweb3プロジェクト「PROJECT ZIRCON」とNFTマーケットプレイス「リセラ」発表、国内初、コインチェックにイミュータブル(IMX)上場。エイプコイン(APE)とアクシーインフィニティ(AXS)も、PayPalのモバイル決済アプリ「Venmo」、同社発行のステーブルコイン「PYUSD」を利用開始、ハッシュキーDXがIOSTのノードパートナーに参加、企業向けWeb3サービス開発支援で協力も、Polkadotエコシステムのコミュニティ「PolkaWorld」、資金提供を拒否され運営停止へ