PayPalやセールスフォースらから約15億円調達、ブロックチェーンBIツールのTRM

PayPalやセールスフォースらから約15億円調達、ブロックチェーンBIツールのTRM

エンタープライズ向けブロックチェーンツール提供の米TRM LabsがシリーズAラウンドにて約15億円(140万ドル)の資金調達を行なったことを6月16日に発表した。このシリーズAラウンドではBessemer Venture Partnersが主導し、PayPal Ventures、Initialized Capital、Jump Capital、Salesforce Ventures、Operator Partners、Blockchain Capital、およびGoogleの役員らが参加した。その他の既存の投資家にはY Combinator、Alumni Ventures Group、The MBA Fund、Tapas Capital、SGH Capitalなどがいる。

TRM Labsが提供するプラットフォームは、10数種類のブロックチェーンと統合しており、何十億もの暗号資産(仮想通貨)取引を分析して、不正やマネーロンダリングなどの金融犯罪の兆候をリアルタイムで検出している。世界的な暗号資産とブロックチェーン技術の普及に伴い、米国、ラテンアメリカ、アジア、ヨーロッパの大手銀行、証券会社、取引所などのグローバルな金融機関が、暗号資産のコンプライアンスとリスク管理のソリューションを求めてTRMを利用するようになっているようで、2020年にTRM Labsは600%の収益成長を達成し、従業員数も倍増したとのことだ。

TRM Labsの取締役に就任したBessemer Venture Partnersのパートナーであるイーサン・カーツワイル(Ethan Kurzweil)氏は「TRM Labsは、金融機関がデジタル時代の新しい金融システムに安全に移行するために決定的に重要な役割を果たす素晴らしい会社を作り上げています。またTRM Labsは、世界中の政府や規制当局がこの新しい金融システムを不正に利用しないようにするための強力なパートナーであり続けます」と述べている。

PayPal Venturesのマネージングパートナーであるピーター・サンボーン(Peter Sanborn)氏は「TRMのチームは、次世代のブロックチェーン・インテリジェンス・ソフトウェアを構築しました。TRM Labsは、金融サービスをより手頃で便利で安全なものにするために、暗号資産がその可能性を最大限に発揮するために必要な信頼層です。TRM Labsは、安全でアクセス可能な新しい金融システムを構築するための重要なインフラとして機能しています」とコメントしている。

TRM Labsの共同設立者兼CEOのエステバン・カスタニョ(Esteban Castaño)氏は「TRM Labsでは何十億人もの人々のためにより安全な金融システムを構築することを使命として、次世代のブロックチェーン・インテリジェンスツールを構築してきました。Bessemerのチームが私たちのシリーズAをリードし、そのミッションをサポートしてくれることに感激しています。このパートナーシップは、爆発的な成長を特徴とする業界において、TRM Labsが顧客への投資を続けるためにまさに必要なものです」と述べている。

編集部のコメント

TRM Labsのリリースでは「DeFiのスマートコントラクトでロックされたデジタル資産の価値は、1年間で6億7000万ドルから130億ドルへと18倍になりました。また関連するユーザーウォレットの数も10万から120万へと11倍に増えました」と暗号資産領域の急激な成長について説明している。

参考:TRM Labs
デザイン:一本寿和
images:iStocks/koyu・BadBrother

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

【5/28話題】トランプのウォレットの暗号資産保有額が1000万ドルに、friend. techがBaseから別チェーンかなど

トランプ前大統領の暗号資産ウォレット、保有額が一時1000万ドル越えに、SocialFiの「friend. tech」、イーサL2のBaseから別チェーンへ移行か、ガウディ、米NYに現地法人「Gaudiy US」設立。日本IPの海外展開へ、英検の「合格証明書」にブロックチェーン、クリプトガレージら支援で、北國銀行とJPYCら、預金型「トチカ」と資金移動業型「JPYC」のステーブルコイン交換の検討開始、ビットコインマイニングのマラソンデジタル、ケニアのエネルギー石油省と提携、アルゼンチン政府高官とエルサルバドル規制当局が会談、ビットコインの規制と採用について議論