スタンダードチャータード、UAEで機関投資家向けBTC・ETH現物取引開始、G-SIBで初

UAEのデジタル資産サービスに取引機能を追加

英金融大手スタンダードチャータード(Standard Chartered)が、アラブ首長国連邦(UAE)で機関投資家向けのビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の現物取引サービスを開始した。スタンダードチャータードが9月3日に発表した。

同行によると、UAEで機関投資家向けの暗号資産現物取引を提供する初のG-SIB(グローバルなシステム上重要な銀行)になるとのことだ。

対象となる機関投資家の顧客は、スタンダードチャータードの電子取引チャネルを通じて「BTC/USD」および「ETH/USD」を取引できる。いずれも現物受け渡し型の取引となる。現物受け渡し型とは、先物などのデリバティブではなく、BTCやETHそのものを売買して受け渡す取引を指す。

BTCとETHの現物取引サービスはスタンダードチャータードの既存プラットフォームに統合されている。そのため顧客は、同行で外国為替(FX)を取引する際に使用しているインターフェースから、BTCとETHを取引できるとのこと。

また顧客は、取引の決済に利用するカストディ事業者を選択できる。カストディとは、顧客に代わって暗号資産(仮想通貨)などを保管・管理するサービスを指す。スタンダードチャータードが提供するデジタル資産カストディサービスも利用可能とのことだ。

スタンダードチャータードは2024年9月、UAEで機関投資家向けのデジタル資産カストディサービスを開始した。今回のサービス開始により、UAEで提供してきた暗号資産の保管・管理に加え、BTCとETHの取引執行にも対応することになる。

G-SIBは、金融安定理事会(FSB)が指定するグローバルなシステム上重要な銀行を指す。スタンダードチャータードのほか、JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase)やHSBCなどが指定されている。

今回のサービスは、ドバイ国際金融センター(DIFC)にあるスタンダードチャータードDIFC(Standard Chartered DIFC)を通じて提供される。スタンダードチャータードDIFCはドバイ金融サービス機構(DFSA)の規制下にある。

また同行は2025年7月、英国支店を通じて機関投資家向けのBTCとETHの現物取引サービスを開始している。この際、機関投資家向けに現物受け渡し型のBTCとETH取引を提供する初のG-SIBとなった。今回のUAEでのサービス開始は、英国で導入済みの取引機能をUAE市場へ拡大するものとなる。

なおスタンダードチャータードは、コーポレート&インベストメント・バンクを通じて、デジタル資産のカストディや取引、トークン化に関するサービスを展開している。同行はベンチャー事業を通じても、ゾディア・マーケッツ(Zodia Markets)やリベアラ(Libeara)などでデジタル資産関連の事業を展開している。

参考:スタンダードチャータードロイター
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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