ネザーマインド、チェーンリンクノード運用へ。LayerZeroのDVNから移行

CCIPとデータフィードを支えるノードオペレーターに

ブロックチェーン開発企業ネザーマインド(Nethermind)が、チェーンリンク(Chainlink)のノードオペレーターネットワークへ参加したと8月19日に発表した。

これに伴い、同社はレイヤーゼロ(LayerZero)上で担ってきたDVN(分散型検証ネットワーク)の運用から離れ、クロスチェーン関連の運用をチェーンリンクへ移行する。今後は、チェーンリンクのノードオペレーター兼戦略的テクノロジープロバイダーとして、クロスチェーン・インターオペラビリティ・プロトコル(Cross-Chain Interoperability Protocol:CCIP)やデータフィード(Data Feeds)を支える。

ネザーマインドは、イーサリアム(Ethereum)の実行クライアント開発やセキュリティ研究、ブロックチェーンインフラの構築などを手掛ける開発企業だ。同社によると、同社の実行クライアントはイーサリアムネットワークの3分の1以上で利用されているという。

チェーンリンクでは、CCIPやデータフィードなどのサービスを支える独立したノードオペレーターがネットワークを構成している。ネザーマインドは、ノードオペレーターとしてCCIPやデータフィードを支えるインフラを運用する。また、戦略的テクノロジープロバイダーとして、エンジニアリングツールやインフラ運用、統合支援を開発者向けに提供する。

ネザーマインドがレイヤーゼロ上で運用してきたDVNは、異なるブロックチェーン間で送信されるメッセージの真正性や完全性を検証する独立した検証ネットワークだ。レイヤーゼロでは、各アプリケーションが利用するDVNやその組み合わせ、検証閾値を設定できる。レイヤーゼロラボ(LayerZero Labs)は、複数のDVNを組み合わせた冗長構成を推奨している。

ネザーマインドは今回の判断について、広範なレビューを実施した結果だと説明した。また、安全性や信頼性、本番環境での運用を重視する方針がチェーンリンクと一致したことから参加を決定したとのこと。さらに、この判断は、複数のブロックチェーンエコシステムへ技術を提供する独立系エンジニアリング企業としての長期的な方針を反映したものだと説明した。

LayerZeroを巡る議論とCCIP採用の動き

なお、ネザーマインドは、今年4月にケルプDAO(KelpDAO)の「rsETH」ブリッジで発生したインシデントとの関連性には言及していない。また、DVN運用からの移行完了時期や具体的な手順も明らかにしていない。

レイヤーゼロを巡っては今年4月、同基盤を利用していたリキッドリステーキングプロトコル「ケルプDAO」の「rsETH」ブリッジでクロスチェーン関連インシデントが発生した。この事案では、DVNの構成や運用体制が論点となった。その後、レイヤーゼロラボは、単一DVN(1-of-1)構成を利用するアプリケーションについてメッセージへの署名・証明を停止し、複数DVN構成への移行を促す方針などを公表した。なお同社は、レイヤーゼロのプロトコル自体に脆弱性は確認されなかったと説明している。

その後、ケルプDAOやソルブ・プロトコル(Solv Protocol)、ワイオミング州発行のステーブルトークン「FRNT」が、レイヤーゼロからCCIPへの移行を発表した。また、ビットゴー(BitGo)も従来のクロスチェーン基盤からCCIPへ移行する方針を明らかにした。ただし、各社・団体が示した理由は、セキュリティレビューや運用方針などさまざまで、移行理由は一律ではない。

参考:ネザーマインド
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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