BNBチェーン、「BNBエージェント・スタジオV2」公開、AIエージェントの報酬受け取りが可能に

AIエージェントの収益化と資金管理機能を強化

ブロックチェーンエコシステム「BNBチェーン(BNB Chain)」が、AIエージェント開発基盤「BNBエージェント・スタジオ(BNB Agent Studio)」のアップデート版「BNBエージェント・スタジオV2(BNB Agent Studio V2)」を8月13日に発表した。今回のアップデートでは、AIエージェントが提供したサービスの対価を受け取れる機能を追加したほか、資金へのアクセス権限を細かく制御できる仕組みを導入した。

BNBエージェント・スタジオは、自然言語のプロンプトからAIエージェントを構築し、BNBスマートチェーン(BNB Smart Chain:BSC)へデプロイできる開発基盤だ。今年7月に提供を開始しており、コード生成やウォレット設定、オンチェーンIDの登録、マネージド環境へのデプロイなどを一つのワークフローで行える。

従来のBNBエージェント・スタジオでは、AIエージェントはデータやサービスの利用料を支払えた一方、自ら提供した仕事の対価を受け取ることはできなかった。今回のアップデートでは、AIエージェントが仕事を受け、その報酬を自身のウォレットで直接受け取れるようになった。BNBチェーンは、決済プロトコル「x402」による支払い・受け取り機能を組み合わせることで、AIエージェント向け商取引規格案「ERC-8183(Agentic Commerce)」のフローを一通り完結できるようになったと説明した。これにより、AIエージェントが自ら提供するサービスを収益化できるようになったとのことだ。

一方で、AIエージェントが自律的に資金を扱えるようになるほど、利用者の資金へどこまでアクセスを認めるかが課題となる。今回のアップデートでは、この課題に対応するため、アルタナ(Altana)のセルフカストディ型ウォレット「スマート・エージェンティック・ウォレット(Smart Agentic Wallet)」を新たな選択肢として追加した。アルタナの詳細は8月18日にBNBチェーンが別途公開している。

同ウォレットでは、所有者が秘密鍵を保持し、AIエージェントは秘密鍵そのものを持たない。AIエージェントは、所有者が事前に設定した支出上限や許可リスト、利用可能時間などの条件に基づく「セッションキー(Session Keys)」を利用して動作する。これらの権限はオンチェーンに登録されるため、AIエージェントがどのような権限を持つかを第三者も確認できる。また、秘密鍵を変更することなく権限を即座に取り消せるとのことだ。

この仕組みにより、所有者は資産の管理権を維持したまま、事前に設定した範囲内でAIエージェントに自律的な取引を行わせられるとのことだ。

このほかBNBエージェント・スタジオV2では、開発者向け機能の拡充も行われた。タイプスクリプト(TypeScript)への対応や、BSCテストネットでAIエージェントのガス代を負担する「ペイマスター(Paymaster)」機能などを追加したとのことだ。BNBエージェント・スタジオV2はすでに提供を開始しており、既存のAIエージェントも移行作業なしで稼働を継続できるとのことだ。

 参考:BNBチェーン
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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