ビットゴー、WBTCのクロスチェーン基盤にチェーンリンクCCIP採用

BitGoがWBTCのクロスチェーン基盤をCCIPへ

暗号資産(仮想通貨)の保管・管理サービスを提供するビットゴー(BitGo)が、ラップド・ビットコイン(Wrapped Bitcoin:WBTC)および今後同社が発行する資産について、チェーンリンク(Chainlink)のクロスチェーン・インターオペラビリティ・プロトコル(Cross-Chain Interoperability Protocol:CCIP)を独占的なクロスチェーン基盤として採用すると8月4日に発表した。

今回の取り組みでは、ビットゴーは従来利用していたクロスチェーンソリューションからCCIPへ移行する。今後ビットゴーが発行する資産についても、原則としてCCIPを標準のクロスチェーン基盤として採用する計画だ。

移行対象には、ビットゴーの発表時点で時価総額77億ドル(約1.21兆円)超のWBTCが含まれる。WBTCは、ビットコイン(BTC)を裏付け資産とし、イーサリアム(Ethereum)など他のブロックチェーンで利用できるようにしたトークンだ。ビットコインをDeFi(分散型金融)などで活用する際に広く利用されている。

CCIPは、異なるブロックチェーン間でトークンやデータをやり取りするための相互運用プロトコルだ。ビットゴーはCCIPへの移行により、WBTCを複数のブロックチェーンへ展開する際のセキュリティ管理や運用方法を統一する計画だ。

また同社は、チェーンリンクのクロスチェーン・トークン(Cross-Chain Token:CCT)標準も活用する計画だ。これにより、対応するブロックチェーンで統一された正規のWBTCを展開し、一貫性と検証可能性を備えたセキュリティモデルを構築する。

ビットゴーは、CCIPを採用した理由として、セキュリティを重視した設計や機関レベルの運用基準、発行体によるリスク管理機能への対応を挙げた。

発表によると、CCIPの各ブリッジレーンは、セキュリティ審査を受けた少なくとも16の独立したノード運営者によって保護される。また、発行体が設定できるレート制限や送金管理機能を備え、クロスチェーン送金時のリスクを細かく制御できるとのこと。

さらにビットゴーは、トークンのデプロイに関する所有権を維持したまま、必要に応じて追加のセキュリティ対策を実装できる。自社のスマートコントラクトは、CCIP固有のコードに依存しないとのことだ。

ビットゴーのCEO兼共同創業者であるマイク・ベルシェ(Mike Belshe)氏は、ビットゴー発行資産をより多くのブロックチェーンへ展開する中で、CCIPは顧客が求める運用管理、信頼性、リスク管理に沿った相互運用基盤になると説明した。

なおWBTCは2024年から、レイヤーゼロ(LayerZero)のOFT(Omnichain Fungible Token)規格をクロスチェーン基盤として利用していた。

レイヤーゼロを巡っては、今年4月、同基盤を利用していたケルプDAOのrsETHブリッジで、クロスチェーン取引を検証するオフチェーン基盤が侵害され、実際には行われていないトークンのバーンを基に、裏付けのないrsETHが不正に払い出される事案が発生した。その後、ケルプDAOやソルブ・プロトコル(Solv Protocol)、リ(Re)などがCCIPへの移行方針を表明している。

参考:ビットゴー
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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