カントン開発デジタルアセットに10Mドル追加出資、新韓金融GとSCベンチャーズが参加

追加調達額は10Mドルでラウンド総額365Mドルに

金融機関向けブロックチェーン「カントン(Canton)」の開発元であるデジタル・アセット(Digital Asset)が、6月に発表した同社の資金調達ラウンドに、新韓金融グループ(Shinhan Financial Group)およびSCベンチャーズ(SC Ventures)が参加したことを7月21日に発表した。新韓金融グループは韓国最大級の金融グループだ。一方、SCベンチャーズは、スタンダードチャータードのイノベーション・投資部門として、ベンチャーの構築や投資、事業開発を手掛けている。

カントンは、金融機関がプライバシーやコンプライアンスを維持しながら、資産や規制対象となる金融業務をオンチェーン化できるよう設計されている。デジタル・アセットは、金融市場における同ネットワークの普及を進めている。

同社は6月11日、アンドリーセン・ホロウィッツ(Andreessen Horowitz)の暗号資産(仮想通貨)投資部門「a16zクリプト(a16z crypto)」が主導する3億5,500万ドル(約579億円)の資金調達を発表した。同ラウンドには、HSBCやBNPパリバ(BNP Paribas)、SBIグループ(SBI Group)、シタデル・セキュリティーズ(Citadel Securities)など、伝統金融(TradFi)と分散型金融(DeFi)の企業・機関が参加した。

一方、暗号資産専門メディア「ザ・ブロック(The Block)」によると、今回の新韓金融グループとSCベンチャーズによる追加投資額は合計1,000万ドル(約16億円)で、同ラウンドの調達総額は3億6,500万ドル(約595億円)になったと本件に直接詳しい関係者が話したという。なお追加投資時の株式評価額は、前回と同じ20億ドル(約3,260億円)だったという。

今回、その資金調達ラウンドに新韓金融グループとSCベンチャーズが新たに加わった。デジタル・アセットは、新韓金融グループの参加について、韓国をはじめとするアジア地域で金融機関によるカントンの採用に向けた協議を後押しするものと位置付けた。またSCベンチャーズの参加については、グローバルな金融機関との連携拡大につながるとの見方を示した。

デジタル・アセットによると、トークン化や担保移転、清算、決済などへの活用を見据え、共有型かつプライバシーに対応したブロックチェーンインフラを検討する金融機関が増えているとのことだ。同社は今回の2社の参加について、規制対象となる金融市場向けブロックチェーンインフラへの機関需要の高まりを示すものと位置付けた。

なおデジタル・アセットは、同ラウンドで調達した資金を活用し、カントンエコシステムにおけるサービスの拡充を進める予定だ。開発者や金融機関との連携を強化するとともに、ネットワークの拡大にも取り組む。

参考:デジタルアセット・ザ・ブロック
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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