スイグループHD、独自合成ステーブルコイン「suiUSDe」ローンチ。発行分の一部を利回りボールトに投入

SUIGがsuiUSDeを正式ローンチ

米ナスダック上場企業のスイグループホールディングス(SUI Group Holdings:SUIG)が、同社独自の合成ステーブルコイン「suiUSDe」を、レイヤー1ブロックチェーン「スイ(Sui)」のメインネット上で稼働させたと2月11日に発表した。

suiUSDeは、分散型金融(DeFi)プロトコルを提供するエセナ(Ethena)が展開する合成ドル「USDe」の仕組みを基に設計されたステーブルコインだ。デリバティブを活用したデルタ中立型の構造により、米ドルとの価値連動を目指す設計となっている。

SUIGは昨年10月、エセナラボ(Ethena Labs)およびスイ財団(Sui Foundation)との協業により、suiUSDeをスイネイティブの合成ステーブルコインとして設計したことを発表していた。

今回のローンチにあわせてSUIGは、suiUSDeを基盤資産とするパーミッションレス型の利回りボールト「suiUSDe Vault」に、アンカー参加者として1,000万ドル(約15.2億円)相当のsuiUSDeを投入し、初期流動性を提供したことも明らかにした。suiUSDe Vaultは、分散型投資インフラを提供する「エンバー・プロトコル(Ember Protocol)」が運営する利回り型ボールトだ。

SUIGによると、同ボールトの初期上限額は2,500万ドル(約38.2億円)に設定されており、機関投資家と個人の双方が参加可能な設計となっている。suiUSDe Vaultは、スイ上におけるステーブルコイン利回りの基盤レイヤーとして機能することが想定されているという。

SUIGは今回の取り組みについて、ステーブルコインの発行にとどまらず、オンチェーン上での実運用を通じて「利用フェーズ」へ移行するための施策と位置付けている。suiUSDeの稼働開始と同時に自社資本をDeFiインフラへ投入することで、スケーラブルかつパーミッションレスな形での利回り形成を支援するとしている。

なおSUIGは昨年11月、スイ上で無期限先物(パーペチュアル)取引を提供する分散型金融プロトコル「ブルーフィン(Bluefin)」と戦略的パートナーシップを締結したと発表している。この提携に基づき、SUIGはブルーフィンに対して200万SUIを貸し出す方針を示しており、あわせてブルーフィンの取引手数料収益の5%をSUIで受け取る契約を結んでいる。SUIGは、スイエコシステム内の流動性活用効率を高めつつ、DeFi領域での市場参加を拡大する狙いがあるとしていた。

ブルーフィンは無期限先物取引に加え、現物取引、レンディング、ボールト(Vault)機能などを統合したオールインワン型DeFiプラットフォームとして展開しており、今回suiUSDe Vaultを運営するエンバー・プロトコル(Ember Protocol)は、ブルーフィンの開発チームによってインキュベートされたプロジェクトとされている。

またSUIGは昨年10月、suiUSDeとは別にもう一つのステーブルコイン「USDi」のローンチ計画も発表している。USDiは、米ブラックロック(BlackRock)が運用するトークン化マネーマーケットファンド「BUIDL」を裏付けとする設計で、実世界資産(RWA)を基盤としたステーブルコインとされている。

SUIGによると、suiUSDeおよびUSDiの発行に伴う準備資産から得られる収益の一部は、同社のトレジャリーに組み入れられる設計となっている。これにより、スイエコシステム内での流動性供給と資産運用の循環モデルを構築する方針だとしている。

 参考:プレスリリース
画像:PIXTA

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