コインベースがAIエージェント向けウォレット基盤を提供
米暗号資産(仮想通貨)取引所の「コインベース(Coinbase)」が、AIエージェント向けのウォレットインフラ「エージェンティック・ウォレット(Agentic Wallets)」を2月11日に公開した。
同ウォレットの基盤は、AIエージェントが人間の承認を介さずに暗号資産の支出、獲得、取引を行えるよう設計されたとのこと。従来のAIエージェントは、情報提供や提案にとどまり、実際の支払いや取引の実行には人間の介入が必要だったが、同基盤により自律的な金融行動が可能になるとのこと。
基盤は、コインベースの開発者向け基盤「コインベース・デベロッパー・プラットフォーム(Coinbase Developer Platform)」に統合されている。あらかじめ用意された機能として、送金、取引、利回り獲得などのオンチェーン操作が「スキル」として提供され、開発者は複雑なトランザクション処理を個別に実装する必要がないという。
決済面では、AIエージェント向けに設計された支払い標準「x402」が採用されている。x402は、API利用料の支払いなど、機械同士の取引を想定した決済プロトコルだ。同社によればこれまでに5,000万件以上のトランザクションで利用されているという。
エージェンティック・ウォレットは、イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2ブロックチェーン「ベース(Base)」上での利用が前提だ。ネットワーク手数料を意識せずに取引を行える「ガスレス取引」にも対応する。これによりAIエージェントが24時間稼働し続ける運用が可能とのこと。
同社は、エージェンティック・ウォレットの活用例として、分散型金融(DeFi)でのポジション管理や自動リバランス、API利用料や計算資源の支払い、AIエージェント自身による収益化などを挙げている。これらは、あらかじめ設定された制限の範囲内で自律的に実行される想定だという。
なおAIエージェントの取引基盤を巡っては、ビットコイン(Bitcoin)のライトニングネットワークを開発する「ライトニング・ラボ(Lightning Labs)」も、同日に関連ツールを公開している。
同社は、AIエージェントが「L402」と呼ばれる支払い標準を用いて、ライトニングネットワーク上で取引できるツール群を発表した。L402は、x402と同様にHTTPの「402ペイメント・リクワイアド(402 Payment Required)」を起点とし、APIアクセスなどに伴う支払いをライトニング決済で処理するエージェント向けの支払い方式とされている。
Introducing Agentic Wallets, our first ever wallet infrastructure built specifically for autonomous agents.
— Coinbase Developer Platform🛡️ (@CoinbaseDev) February 11, 2026
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