クラーナ、コインベースと提携しUSDC建て資金調達を検討

クラーナがステーブルコインの資金調達を検討

グローバルでデジタルバンキングおよび柔軟な決済サービスを提供するクラーナ(Klarna)が、暗号資産(仮想通貨)取引所大手のコインベース(Coinbase)と提携し、USDC建てで機関投資家から短期資金を調達する計画を12月19日に発表した。

クラーナは、消費者向けの後払い(BNPL)サービスなどを展開するほか、加盟店向けに決済や関連サービスを提供するフィンテック企業だ。

今回の取り組みで同社は、従来活用してきた消費者預金、長期借入、短期コマーシャルペーパーなどの資金調達手段に加え、ステーブルコインによる資金調達を新たに追加するという。資金調達は、コインベースが提供するデジタルネイティブなインフラを活用して行われる予定とのこと。

クラーナは、USDC建ての資金調達源を追加することで、米ドルに近い性質の資金へ直接アクセスしつつ、新たな機関投資家層にアクセスできるとしている。一方、ステーブルコインを資金調達に活用する本手段はあくまで開発段階にあるとのこと。そのため、同社が今後進める消費者向けおよび加盟店向けの暗号資産やステーブルコイン関連の取り組みとは別枠であると説明している。

なお同社は本取り組みでコインベースを選定した理由について、同社が世界で260社超の企業向けに暗号資産関連インフラを提供してきた実績を挙げている。

ちなみにクラーナは今年11月、同社初となるステーブルコイン「KlarnaUSD」のローンチ予定を発表している。KlarnaUSDは、米決済企業ストライプ(Stripe)とパラダイム(Paradigm)が開始した決済特化型ブロックチェーン「テンポ(Tempo)」のメインネットにて、2026年にローンチ予定とされている。現在は同ネットワークのテストネット上で稼働しており、現時点で一般向けには公開されていない。

また12月にクラーナは、決済大手ストライプ(Stripe)傘下のウォレットインフラ企業プリヴィ(Privy)と研究パートナーシップを締結したと発表した。同取り組みでは暗号資産ウォレットの探索や研究、共同設計を行うとしており、将来的なプロダクト提供については、必要な規制対応やライセンス取得を前提に検討するとしている。

このように同社は、ステーブルコインの発行やウォレットの研究開発、資金調達への活用など、複数の領域でブロックチェーン技術の活用に向けた取り組みを進めている。

参考:クラーナクラーナ2
画像:PIXTA

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