クラーケンがアルパカとの提携拡大を発表
米暗号資産(仮想通貨)取引所クラーケン(Kraken)が、米証券インフラ企業アルパカ(Alpaca)との戦略的パートナーシップを拡大し、株式トークン化プロダクト「xストックス(xStocks)」の展開を強化すると12月17日に発表した。
クラーケンが展開するxストックスは、スイス拠点の資産トークン化企業バックド・ファイナンス(Backed Finance)が開発元のプロダクト。米国主要企業の株式やETF(上場投資信託)をトークンとして提供する仕組みで、これらのトークン化株式は実際の株式に1対1で裏付けられているという。6月30日に提供開始された。なおクラーケンは今月2日にバックド・ファイナンスと買収に向けた合意を発表している。
現在、xストックスはソラナ(Solana)およびイーサリアム(Ethereum)上で稼働しており、18日からはトン(TON:The Open Network)にも対応開始した。今後はマントル(Mantle)やトロン(TRON)など複数のブロックチェーンへの展開も予定されている。
今回の提携拡大によりアルパカは、xストックスを裏付ける原資産株式の調達およびカストディ(保管)における優先パートナーとなる。また、同社が提供するブローカレッジ・アズ・ア・サービス(brokerage-as-a-service)APIを通じて、フィンテック企業、開発者、機関投資家向けに、xストックスの売買機能の提供を支援する取り組みを検討するとしている。
この提携拡大の一環として、xストックスはアルパカのインスタント・トークン化ネットワーク(Instant Tokenization Network:ITN)を通じて提供される優先的なトークン化株式プロダクトとなる。これにより、機関投資家向けのリアルタイムのミント(発行)および償還機能が強化されるという。
なお、xストックスは2025年6月のローンチ以降、中央集権型取引所およびオンチェーン環境を合算した累計取引量が100億ドル(約1兆5,400億円)を超えたとしている。
またクラーケンは12月4日、ドイツ取引所グループ(Deutsche Börse Group)との戦略的提携を発表した。両社は、DLT(分散型台帳技術)を活用したデジタル資産向けマーケットプレイス構築プラットフォーム「360X」のエコシステムにxストックスを統合する計画だとしている。
Kraken x Alpaca just hit a new gear.
— Kraken (@krakenfx) December 17, 2025
xStocks → first tokens on @AlpacaHQ’s ITN.
Two teams, one goal: make tokenized equities actually work at scale.
Info: https://t.co/sT4vgVZgOy