アップビット、ソラナ上の暗号資産が不正流出、ネイバーとの合併発表直後に

アップビットから約57億円の暗号資産が不正流出

韓国の暗号資産(仮想通貨)取引所アップビット(Upbit)から約540億ウォン(約57.5億円)相当の暗号資産が不正流出したことが11月27日に発表された。

アップビットの発表によると、11月27日4:42頃に同取引所はソラナ(SOL)を含むソラナ(Solana)ネットワーク上の複数銘柄の暗号資産(下記参照)が、内部で指定しなかったウォレットアドレス(不明な外部ウォレット)へ転送されたことを確認したとのこと。

この異常検知をうけアップビットは、対象資産の入出金とSOLのステーキング申請の停止を同日5:27に発表。その後、関連ネットワークおよびウォレットシステムの緊急点検を進めたとのこと。

またアップビットはユーザ資産保全のため、資産を全てコールドウォレットへ移管したとのこと。その他にも関連トランザクションをオンチェーン上で凍結する措置を取り、一部資産(約120億ウォン相当のソレイヤー(LAYER))については凍結を完了。残りの資産も追跡を継続し、関連プロジェクトや当局と連携して追加の凍結を進めているとのこと。またソラナ系資産に限らず、全デジタル資産の入出金システムについても、安定性とセキュリティの総点検を行い、安全性が確認できたものから順次入出金サービスを再開する予定とのことだ。

なおアップビットでは異常出金による損失規模はすでに把握済みとのこと。ユーザー資産に一切の損失が生じないよう、アップビット保有資産で全額補填する方針も示されている。

アップビット運営元のドゥナム(Dunamu)は、韓国IT大手ネイバー(Naver)との合併合意が11月26日に発表されたばかりだった。合併は2026年6月30日に発効予定であり、合併後ドゥナムはネイバーの完全子会社になる予定だ。

不正流出した暗号資産の銘柄一覧

ダブルゼロ(2Z)、アクセスプロトコル(ACS)、ボンク(BONK)、ドゥードゥルズ(DOOD)、ドリフト(DRIFT)、ヒューマファイナンス(HUMA)、アイオネット(IO)、ジト(JTO)、ジュピター(JUP)、ソレイヤー(LAYER)、マジックエデン(ME)、キャットインアドッグスワールド(MEW)、ムーデン(MOODENG)、オルカ(ORCA)、パジーペンギンズ(PENGU)、ピスネットワーク(PYTH)、レイディウム(RAY)、レンダートークン(RENDER)、ソラナ(SOL)、ソニックSVM(SONIC)、スーン(SOON)、オフィシャルトランプ(TRUMP)、ユーエスディーコイン(USDC)、ワームホール(W)

参考:アップビット
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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