イーサリアム財団が1万ETHを売却へ、研究開発や助成金資金確保のため

イーサリアム財団が1万ETHを数週間かけて売却へ

イーサリアム財団(Ethereum Foundation:EF)が、研究開発やエコシステム助成金、寄付に充てる資金を確保するため、1万ETH(約640億円)を月内で数週間にわたり売却すると9月3日に発表した。売却は中央集権型取引所を通じて行い、一度にまとめてではなく複数の小口注文に分割して実施するという。

EFは、イーサリアムのエコシステム全体を支援する非営利団体で、プロトコル開発や教育、研究助成など幅広い分野で資金を投じている。

同財団による今回のETH売却は、同財団が2025年6月に公表した財務ポリシーに基づくものだ。同ポリシーでは、年間運営費を財務全体の15%に抑え、2.5年分の準備金をバッファとして確保する方針が示されている。これにより定期的にETHを売却して法定通貨建て資産を調整する仕組みが導入されている。

EFは2025年第1四半期までに3,200万ドル(約480億円)を超える助成金を配布している。直近では制度見直しのため、プロジェクトからの助成金のオープン申請を一時停止している。こうした資金需要を支える仕組みとして、今回のETH売却は位置づけられている。

同財団は、6月の財務ポリシー公開後にシャープリングゲーミング(SharpLink Gaming)へ複数回にわたりETHの大規模な売却を行っている。その結果、シャープリングゲーミングは2025年8月時点で 72万8,804ETHを保有するに至り、イーサリアム財団を凌ぐ規模のETH保有企業となっている。

画像:PIXTA

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