FedEx、JPモルガンのブロックチェーン決済基盤「Kinexys」導入

FedExがKinexys導入

国際総合貨物輸送会社フェデックス(FedEx)が、米銀行大手JPモルガン(JPMorgan Chase)のブロックチェーン決済ソリューション「キネクシス(Kinexys)」を導入した。JPモルガンが7月31日に発表した。

キネクシスは、JPMコイン(JPM Coin)を活用した決済サービスを提供する「キネクシスデジタルペイメンツ(旧称:JPMコインシステム)」、資産のトークン化やデジタル資産の管理を支援する「キネクシスデジタルアセット」、ブロックチェーン技術の研究開発を行う「キネクシスラボ」の3つの主要部門で構成されている。

フェデックスはキネクシスに加え、JPモルガンチェースの決済部門JPモルガンペイメンツ(J.P. Morgan Payments)が提供する流動性・口座管理ソリューション(Liquidity & Account Solutions:L&AS)を活用し、流動性管理戦略を導入したとのこと。

またフェデックスは、欧州およびアジア太平洋地域におけるノーショナルプーリングによる資金管理を強化するためにキネクシスデジタルペイメンツを初めて活用しているという。

ノーショナルプーリングとは、グループ各社の口座残高を実際に移動させることなく、仮想的に合算・相殺し、一元的に資金を管理する手法である。

またキネクシスデジタルペイメンツは、スケーラブルなブロックチェーン預金口座ネットワークによってサポートされており、口座間の支払いをほぼリアルタイムで直接実行・自動化できる。

メディア「レジャーインサイツ(Ledger Insights)」の報道によれば、フェデックスの財務部門は、JPモルガンチェース傘下の各支店間で米ドル、ユーロ、英ポンド建ての資金を、週末を含む24時間365日リアルタイムで移動が可能になるという。

また、キネクシスデジタルペイメンツはあらかじめ定義された条件に基づいて送金を自動化できるため、フェデックスの財務担当者は業務効率の向上やリスクの軽減が見込めるとのことだ。

参考:JPモルガンチェースLedger Insights
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
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