Pump[.]Funがパブリックセールで6億ドル調達、12分で「PUMP」完売

パンプファンが約884億円調達

パンプファン(Pump.Fun)が、独自トークンPUMPのパブリックセール(一般販売)を実施し、約6億ドル(約884億円)を調達した。パンプファンの共同創業者アロン・コーエン(Alon Cohen)氏が7月13日にXで発表した。

当初、パブリックセールは7月15日14時(UTC:日本時間23時)まで、もしくは総販売数量の1,500億PUMPに達するまで継続される予定だった。しかしコーエン氏によれば、販売開始からわずか12分で完売したという。販売価格は1PUMPあたり0.004ドル(当時約0.58円)だった。

パンプファンによると購入されたPUMPは、販売終了後48時間から72時間以内に各取引所を通じて配布される予定とのこと。この間は、PUMPの譲渡および取引が一時的に制限されるという。配布が完了次第、7月18日までにはPUMPの取引が可能になる予定とのこと。

また、近日中にPUMPのエアドロップ(無料配布)が実施される予定となっている。

今回のパブリックセールは、パンプファン公式サイトのほか、バイビット(Bybit)、クーコイン(KuCoin)、クラーケン(Kraken)、ビットゲット(Bitget)、エムイーエックスシー(MEXC)、ゲート(Gate.io)といった複数の海外大手暗号資産(仮想通貨)取引所を通じて実施された。

米国や英国など一部の国・地域のユーザーは、規制上の理由により参加対象外とされており、対象国は取引所ごとに異なっていた。

なおトークンセールとしては、全供給量1兆PUMPのうち33%が販売対象とされていた。そのうち18%は機関投資家向けのプライベートセールとして、すでに割り当て済みだった。今回、残りの15%が一般向けに提供されたパブリックセール分となる。

なお、プライベートセールとパブリックセールは同一条件で実施されており、価格に差はないという。

PUMPの配分内訳は、パブリックセール分の33%の他、パンプファンエコシステムおよびコミュニティ施策に24%、パンプファンチームに20%、既存投資家に13%、流動性確保に2.6%、ライブ配信支援に3%、パンプファンエコシステムファンドに2.4%、パンプファン財団に2%とされている。

またパンプファンによれば、PUMPは手数料の割引、トークンの買い戻し、プロモーション活用、インセンティブ設計などの用途で活用される予定だ。また、PUMP保有者に対してプラットフォーム収益の25%を還元する仕組みも検討されているという。

パンプファンとは

パンプファンは、ユーザーが独自のミームコインを作成・取引できるソラナ(Solana)基盤のミームコインローンチパッドプラットフォームだ。ソラナ上で2024年1月にローンチし、現在ではベース(Base)、ブラスト(Blast)のチェーンにも対応している。

現在パンプファンは、暗号資産分野におけるSNSプラットフォームの構築を目指しているとのこと。

またパンプファンは7月11日、オンチェーントレーダーのアクティビティを追跡するウォレットトラッカー「コルスキャン(Kolscan)」を買収したと発表。買収額は公表されていない。

「コルスキャン」は、リアルタイムのトランザクションやトークンごとの損益(PnL)、トレーダーの成績を可視化するリーダーボード機能を備えたソラナ基盤のウォレットトラッカーである。上位トレーダーの動向を把握できるツールとして利用されている。

この買収により、パンプファンは「コルスキャン」と技術統合し、パンプファン上でのPnLや取引、トークンデータの信頼性と速度を向上させる予定とのことだ。

画像:iStocks/artsstock

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
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