トランプ一族「WLFI」のステーブルコイン「USD1」、BNBチェーン上の「Kernel」でリステーキング可能に

USD1がKernelでリステーキング可能に

米ドル建てステーブルコイン「World Liberty Financial USD(USD1)」が、BNBチェーン(BNB Chain)基盤のリステーキングプラットフォーム「カーネル(Kernel)」で取り扱い開始された。「カーネル」の分散型自律組織(DAO)カーネルDAO(Kernel DAO)が5月28日に発表した。

これによりユーザーは、「USD1」を「カーネル」にリステークすることで、「カーネル」ネットワーク上のさまざまなアプリケーションに対して経済的セキュリティを提供可能になるとのこと。また、その対価としてユーザーには「カーネル」ポイントが報酬として付与されるとのことだ。

発表によると、「USD1」がサードパーティのアプリケーションに経済的セキュリティを提供する用途で使用されるのは今回が初めてだという。

なおリステーキングとは、すでにステーキングされたトークンを再度ステーキングし、担保資産として利用する技術である。これにより、ステーキングトークンのセキュリティ機能を最大限に引き出し、分散型ネットワーク全体の安全性を高められる。

「カーネル」では、BNBチェーン上のリキッドステーキングトークン(LST)やリステーキングされたBNBトークンを活用し、同チェーンにおけるDeFi(分散型金融)のイノベーションを支援している。

2024年11月には、Web3・人工知能(AI)・バイオテクノロジーへの投資に注力するベンチャーキャピタル「YZiラボ(YZi Labs)」から出資を受けたことが発表された。なお出資額は明らかにされていない。

USD1とは

「USD1」は、暗号資産(仮想通貨)事業を手がける「ワールド・リバティー・ファイナンシャル(World Liberty Financial:WLFI)」が発行するステーブルコインで、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領一族が経営に関与している。現在は、イーサリアム(Ethereum)およびBNBチェーン(BNB Chain)上で発行されている。

このステーブルコインは今年4月にローンチされ、米国政府の短期国債、米ドル建て預金、その他の現金同等物によって100%裏付けられている。また、米サウスダコタ州に拠点を置く規制対象の信託会社、ビットゴートラスト(BitGo Trust Company)によって発行・法的管理されており、米国の規制基準に完全に準拠した設計となっている。

なお今月22日には、海外大手暗号資産取引所バイナンス(Binance)が「USD1」の取り扱いを開始した。

参考:WLFI
画像:iStock/Who_I_am

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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