Startrailの対象拡大、第一弾でGPU事業を立ち上げ
国内アートテック企業のスタートバーン(Startbahn)が、ブロックチェーンインフラ「スタートレイル(Startrail)」の事業領域を拡張し、第一弾としてGPU事業を立ち上げると10月15日に発表した。
同社は、真正性証明や情報記録の対象を、従来の美術品・収集品から物理的な資産全般へ広げる。現在、GPUサーバーや金インゴット、自動車などを対象としたプロジェクトが進行しているという。
スタートレイルは、作品の真正性証明や来歴管理を支えるブロックチェーンインフラだ。同インフラで発行されるNFT形式のデジタル来歴証明書には、発行者の情報や作品の取引履歴などを記録できる。
スタートバーンは2020年8月25日に、スタートレイルをイーサリアム(Ethereum)のメインネットへ公開した。同社は同年9月11日に公開を発表している。
スタートバーンによると、これまでアートや工芸、マンガ原画などの文化芸術領域を中心に展開し、累計30万件以上の来歴証明書「Startrail Registry Record(SRR)」を発行し、320社以上の事業者に利用されている。
今回の拡張では、対象商材の拡大に加え、来歴証明書の発行を中心としてきた機能も広げる。商材に応じた情報項目の設定や、利用履歴・稼働状況の継続的な記録、取引・流通の支援などに向け、順次開発を進める。
第一弾となるGPU事業では、GPU(画像処理装置)の計算資源を保有する事業者と、計算能力を必要とする事業者をつなぐマーケットプレイスを構築中だ。
同社は、GPUサーバーの真正性や来歴、計算資源の利用履歴などをスタートレイルで記録・管理する構想を示している。さらに、ウォレットを活用した本人確認の仕組み「LUW(Licensed User Wallet)」を組み合わせ、計算資源の提供者と利用者を確認することで、流通の透明性を高めることを目指す。
また、GPUサーバーの販売取次も行う。米サーバーメーカーのスーパーマイクロ(Super Micro Computer)の日本におけるシステムインテグレーター(SI)パートナーと協力して展開するという。
今後の機能としては、ECカートシステムとの連携や、AIエージェントによる利用を支援するMCP(Model Context Protocol)連携、来歴証明書に紐づく商材の取引とステーブルコイン決済の連動なども検討している。各機能は段階的な提供を目指し、詳細は準備が整い次第、個別に発表するという。
参考:スタートバーン
画像:PIXTA