アプトス財団、2.1億APTの永久ロックとステーキングを改めて表明

対象APTは売却・分配せず、ステーキング報酬を運営資金に

レイヤー1ブロックチェーン「アプトス(Aptos)」を支援するアプトス財団(Aptos Foundation)が、保有する2億1,000万APTを永久にロックし、ステーキングする方針を10月9日に公式Xアカウントで改めて表明した。対象となるAPTは、2022年10月のメインネット公開時に財団が保有していたAPTの約37%に相当する。財団はこれらのAPTを売却・分配せず、ステーキングによって得られる報酬を運営資金に充てるという。

アプトスは分散型金融(DeFi)や決済などのアプリケーションに利用されるブロックチェーンだ。APT同チェーンのネイティブトークンであり、ネットワークの取引手数料の支払いやステーキングなどに使用される暗号資産(仮想通貨)だ。ステーキングとは、保有する暗号資産をネットワークの運営や安全性の確保に役立て、その対価として報酬を受け取る仕組みを指す。

今回の永久ロックは、APTをバーン(焼却)する措置とは異なる。バーンではトークンが流通から永久に取り除かれる一方、永久ロックされたAPTは存在し続け、ステーキング報酬も発生する。ただし、対象APTが将来の売却や分配の対象から外れる点について、財団はバーンと実質的に同等の効果があると説明している。

今回の発表は、アプトス財団が2月18日に公表したトークノミクス改革案に含まれる施策の一つだ。同改革案では、ネットワークの立ち上げ期に採用していたAPTの新規発行を伴う報酬モデルを見直し、ネットワークの利用状況に応じてトークンの供給量が変化する仕組みへの移行を打ち出していた。財団はその背景として、金融取引などを処理するネットワークへと発展するなかで、継続的なトークン発行に依存するモデルは持続可能ではないと説明している。

具体的には、財団はAPTの最大供給量を21億APTに制限することや、年間ステーキング報酬率を5.19%から2.6%に引き下げる方針を示していた。その後、供給上限に関するガバナンス提案は3月9日に実行された。また、アプトスの公式ダッシュボードでは、最大供給量が21億APT、年間ステーキング報酬率が2.6%と表示されている。

一方、APTの供給量を減らす仕組みとして、財団は取引手数料の引き上げも提案していた。アプトスでは、取引手数料として支払われたAPTがすべてバーンされる。そのため、財団は取引手数料を当初10倍に引き上げ、ネットワークの利用拡大に伴うバーン量の増加を目指す方針を示していた。その後、取引手数料を10倍に引き上げるガバナンス提案も実行された。

またAPTの供給をめぐっては、初期投資家や主要貢献者向けのAPTのロック解除期間も2026年10月に終了する予定だ。財団は2月の発表で、これにより年間のロック解除量が約60%減少するとの見通しを示していた。ロック解除とは、すでに割り当てられたトークンの移転や売却に関する制限が解除されることで、新たなAPTを発行することとは異なる。

なお今回のX投稿では、対象となる2億1,000万APTの永久ロックが完了したかどうかや、具体的な実施時期については説明されていない。財団は今後、追加情報を公開する予定で、今回表明した方針がどのように実施されるかが今後の焦点となる。

 参考:ブログ
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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