当初はBTCとETHを対象に
タイ証券取引委員会(SEC)が、タイ国内での暗号資産ETF(上場投資信託)の設立・運用に関する規制案を公表し、パブリックコメントを募集していると8月24日に発表した。
あわせて、投資信託(MF)や私募ファンド(PF)がデジタル資産投資で利用する海外デジタル資産カストディアン(DAカストディアン)の資格要件を見直す案についても意見を募っている。募集期限は9月20日だ。
SECは2026年4月から5月に暗号資産ETFの制度案についてパブリックコメントを実施。大多数の回答者が枠組みに賛同した一方、デジタル資産のカストディ(保管)に関する意見が寄せられたことから、今回カストディ体制などを見直した。
規制案では、暗号資産ETFは資産運用会社(AMC)が設立・運用し、通常のETF規制に加えて、投資信託によるデジタル資産投資の規則や追加の投資家保護措置を遵守する。
運用方式は単一の暗号資産の価格に連動するパッシブ型とし、各会計年度における対象資産への平均ネットエクスポージャーを純資産総額(NAV)の80%以上とする。
対象となる暗号資産はSECが流動性や市場での受容度、ネットワークの安全性などを考慮して指定する。制度導入の初期段階では、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)に限定する。
また暗号資産ETFの上場・取引はタイ証券取引所(SET)のみに限定。AMCには商品の仕組みや関連事業者、リスクなどについて十分な情報開示が求められるほか、投資家が取引前にリスクを理解していることを確認する措置も導入する。
SECは関連規則を改正し、投資信託と私募ファンドが、現在認められている海外の暗号資産ETFに加えて、タイ国内の暗号資産ETFにも投資できるようにする。投資比率の上限は現行規制を維持する。
一方、国内の暗号資産ETFや関連事業者の成長を促すため、制度導入の初期段階では、海外暗号資産ETFに連動する預託証券(DR)などの代替商品の組成・提供は認めない方針だ。
またAMCがデジタル資産の運用を第三者に委託する場合、委託先はライセンスを持つデジタル資産ファンドマネージャー(DA fund manager)に限定する。
暗号資産ETFの資産保管は、初期段階ではタイ国内のDAカストディアンの利用を基本とする。
一方、将来的にはSECが必要かつ適切と判断した場合、規制当局の監督下にあり、十分な投資家資産保護基準などを満たす海外DAカストディアンの利用を認める可能性がある。
またDAカストディアンなどのデジタル資産事業者は、一定の財務・人員・業務体制などの要件を満たせば、証券取引法第121条に基づき暗号資産ETFの「投資信託監督者(mutual fund supervisor)」として登録を申請できる。
SECは今回、暗号資産ETFの規制案と海外DAカストディアンの資格要件見直しに関する2つのコンサルテーション・ペーパーを公表しており、意見募集を2026年9月20日まで実施する。
参考:発表
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