Ethena特化のステーブルコインXがナスダック上場、ENA総供給量の約20%保有

SPACとの企業結合完了、ナスダックで取引開始

エセナ(Ethena)のデジタルドル・エコシステムに特化した上場ステーブルコイン・インフラ企業ステーブルコインX(StablecoinX)が、特別買収目的会社(SPAC)のTLGYアクイジション(TLGY Acquisition Corp.)との企業結合を完了したと6月25日に発表した。

これに伴い、同社のクラスA普通株式と公開ワラントは、同26日からナスダック・キャピタル・マーケット(Nasdaq Capital Market)で、それぞれティッカー「USDE」と「USDEW」により取引を開始した。

ステーブルコインXは、公開市場の投資家にエセナエコシステムへの投資機会を提供することを目的とした企業だ。同社は、エセナエコシステムを支援するインフラサービスやソフトウェア、エセナのデジタルドル製品の流通支援、ガバナンストークン「ENA」の複数年にわたるトレジャリー戦略などを展開するとしている。

今回の企業結合完了により、ステーブルコインXは約30億2,900万ENAを保有することになった。同社によると、これは取引完了2日前までの30日間出来高加重平均価格(VWAP)0.0909ドルに基づき、約2億7,500万ドル(約445億円)相当となる。また、保有量はENAの総供給量の約20%に相当するという。

同社の事業は、「インフラサービス」、「ステーブルコイン・ハーネス(Stablecoin Harness)」、「機関投資家向け流通支援」の3つを柱としている。

このうちインフラサービスでは、エセナエコシステムにおけるクロスチェーンメッセージを検証する「分散型検証ノード(Decentralized Verifier Node:DVN)」を運用している。また同社は、保有するENAをDVNのセキュリティ確保に活用する方針としている。

一方、「ステーブルコイン・ハーネス」は、企業や開発者が単一のAPIでエセナの各種ステーブルコイン機能を利用できるソフトウェア基盤として開発が進められている。

また、機関投資家向け流通支援事業では、金融機関や資産運用会社などによるエセナのデジタルドル製品の採用拡大を支援するという。なお、この2事業は現時点では稼働していない。

ステーブルコインXは、エセナのデジタルドル流通額について約54億ドル(約8,735億円)に達していると説明している。同社によると、合成ドル「USDe」はトークン化資産向けの担保需要に対応し、同社がGENIUS法に準拠すると説明するステーブルコイン「USDtb」は、規制対応型の決済需要に対応する製品だという。

また同社によると、世界のステーブルコイン市場の時価総額は3,000億ドル(約48.5兆円)を超え、2025年のステーブルコインのオンチェーン取引量は33兆ドル(約5,338兆円)に達しているという。一方で、300以上のステーブルコインが60以上のブロックチェーンで流通しているため、企業は複数のネットワークへ個別に対応する必要があるとしている。同社は、開発中のステーブルコイン・ハーネスを通じて、こうした分断された統合環境に対応することを目指すとしている。

参考:プレスリリース
画像:Reuters

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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