(SYNQA代表取締役の⻑⾕川潤氏のコメント追記)SYNQAがトヨタらから約85億円の資金調達

SYNQA(旧 Omise Holdings)がトヨタらから約85億円の資金調達

SYNQA(旧Omise Holdings)が、シリーズCラウンドで、タイのサイアム商業銀行傘下のSCB 1OX 、スパークス・グループ株式会社、トヨタファイナンシャルサービス株式会社、株式会社三井住友銀⾏、SMBCベンチャー キャピタル株式会社、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社及びその他投資家を引受先とした第三者割当増資により、 8,000万ドル(約85.8億円)の資⾦調達を完了したことを発表した。

調達した資⾦はSYNQAが企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を⽀えるエンタープライ ズ向けソリューションの開発と導⼊ 、そしてアジア全域のキャッシュレス社会の促進のために投資し、既存のFintech事業を更に拡⼤していくために利用していくとのこと。

具体的にはToyota Wallet アプリの開発などを支援していくとのことだ。さらにBtoB市場のニーズに応え、Fintech業界全体の⾰新を促すような⼦会社を設⽴していくとのこと。

SYNQA代表取締役の⻑⾕川潤氏は「今回の資⾦調達と新たなパートナーシップをご報告できる事を、⼤変嬉しく思っております。現在、世界的に⾮常に困難な状況ですが、だからこそデジタル決済や企業のDXを推進するチャンスだとも感じております。世界中のより多くの⼈々が公平に利⽤することができるファイナンシャル・サービスの基盤となるインフラ構築には、テクノロジーの発展とイノベーションが⾮常に重要です。今回調達した資⾦で、⼈・企業・社会を繋げるクォリティーの⾼いプロダクトやサービスを提供するための開発を加速させて参ります。」とコメントしている。

SCB 10X代表取締役のArak Sutivong(アラク・スティボン)⽒は「今回の資⾦調達のラウンドで出資をし、SYNQAとパートナーとなれる事をとても嬉しく思います。戦略的パートナーシップの構築により、当社とSYNQAの関係性はより強いものになっていくでしょう。我々は共にイノベーションや新たなサービスの開発を推進し、企業がデジタル化社会を⽣き抜くためのDXをサポートすることができると信じています」とコメントしている。

6月23日7:00追記

あたらしい経済編集部はSYNQA代表取締役の⻑⾕川潤氏へ以下2つの質問を行った。

ー日本の大企業は、SYNQAにどのようなことを期待していて、SYNQAはどのように期待に応えていますか?

大企業は自社の多角化してしまったサービスをよりシステマティックに運用するために プラットフォーム化する事が、コスト的にもそして生産性においても必要である事をテクノロジー企業の台頭により感じています。

現在持っている巨大なエコシステムをプラットフォーム化するときに、日本企業は世界のトップ10に1980-90年代初頭のように返り咲く事が可能だと思います。

技術力もあり、経済力もある国にいるので足りないのはグローバリゼーションにおけるスケールを意識したインフラ造りとそのシフトを恐れない決断だと思います。

私たちSYNQAはグローバル金融インフラ企業として、大企業のインフラのアップグレードを行い世界に共に出ていくために海外から戻って来ました。

ー企業がグローバルな展開を考える際に、各国の税率の違いによって取引の複雑性が生じていると思います。どのように考えられていますか?

税率に限って話をしますと、支払わなければいけないものは支払わなければいけないので我々ではなんともできないです。

ただEDI(Electronic Data Interchange)の仕組みにおいて、帳簿(Ledgerなど)を共有していれば、そこで動いている精算やネッティングで使われる通貨もデジタル化することで全てを「オートメーション化+即時精算」することが可能となります。そして、作業は圧倒的に簡略化、尚且つ無駄な海外送金等を省くこともできるので、効率化が可能になります。

税金自体は製品のOriginに帰属するために、税金特区でのクロスボーダー取引を行わないと厳しいのでそこはテクノロジーではなくビジネススキームとなります。 確かにいSYNQAはグローバル企業の税金におけるビジネススキームのコンサルも提供する事はあります。

しかし、テクノロジーで解決できる事に基本的にはフォーカスしているので、ここはあくまでサイドサービスです。

追記終了

編集部のコメント

SYNQAは「世界中の⼈々が公平に、そしてよりインタラクティブに利⽤することのできるファイナンシャル・サービスをグローバルに提供する」というビジョンとミッションを掲げています。2013年にタイでOmise Holdingsを創業し、日本でも大きく展開していて、非常に稀有なスタートアップだと考えられます。

新型コロナウイルスの影響で、日本のECサイト内における流通総額は、57.5%増加、タイは前年比30%増加しています。このように消費者の消費プロセスはますますデジタル化していくと思われます。さらに消費プロセスはデジタル化したのちに、グローバル化すると思われます。その時にSYNQAを含め、ブロックチェーンをベースにした決済システムを提供する企業の必要性が問われるのだと思います。

コメント:竹田匡宏(あたらしい経済編集部)

(images:iStock/artsstock・liulolo)

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

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