ビットコイン向けレイヤー2「Citrea」、メインネットローンチ

ビットコインを金融取引に活用するための基盤構築を進める

ビットコイン(Bitcoin)向けのレイヤー2ブロックチェーン「シトレア(Citrea)」のメインネットローンチが、同プロジェクトの公式ブログで1月27日に発表された。

ブログによるとシトレアの目的は、ビットコインを担保とした貸付や取引、決済などの金融取引を、ビットコインネットワークを基盤に直接行えるようにすることだという。ビットコインの資本市場をオンチェーン化するために設計されたアプリケーションレイヤーとしての位置付けだ。

これまでビットコインは、価値保存手段として広く利用されてきた一方、金融取引に活用する場合には、資産を他チェーンへ移動させるか、中央集権的なサービスに依存する必要があった。シトレアは、こうした課題を解消し、ビットコイン上で直接、貸付や取引、決済を行える環境の構築を目指すとしている。

技術面でシトレアは、ゼロ知識証明(ZK)を用いたロールアップを採用しており、オフチェーンで実行した取引を踏まえた状態(state)をビットコインのベースレイヤーへ定期的にチェックポイントすることで、ビットコインを決済(settlement)の拠り所としながらスマートコントラクト実行を可能にするという。またEVM互換の設計を採用しており、現在広く使われているスマートコントラクト開発環境を活用できる点も特徴としている。

ビットコインとシトレアを接続するブリッジには、「クレメンタイン(Clementine)」と呼ばれる仕組みが用いられている。従来のビットコインブリッジで一般的だったマルチシグ方式とは異なり、BitVMやゼロ知識技術を活用した信頼最小化(trust-minimized)の設計で、少なくとも1者の正直な参加者の存在を前提に、不正はビットコイン上で検知・異議申し立てが可能とのこと。これにより、シトレア上で利用されるビットコイン表現「cBTC」は、ビットコインネットワーク上で不正が検証可能な形で発行・管理されるという。

またシトレアは、ビットコイン向けに設計されたネイティブステーブルコインとして「ctUSD」もメインネットローンチと同時に導入した。

ctUSDは、法定通貨と暗号資産を接続するインフラを提供しているムーンペイ(MoonPay)が発行し、ステーブルコイン発行のためのオープンな金融ネットワーク「M0」の基盤を利用して運用されるとのこと。同ステーブルコインは、米国で議論が進む連邦ステーブルコインの枠組み「ジーニアス法(GENIUS Act)」への準拠を前提に設計されている。シトレアでは、ctUSDを通じて、ビットコイン担保の金融取引と法定通貨システムを接続する役割を担わせるとしている。

メインネットのローンチ時点では、DEX(分散型取引所)や流動性提供、ビットコイン担保レンディングなど30以上のアプリケーションが展開されているとのこと。今後は、構造化商品や機関投資家向けの金融商品なども順次提供していく計画だという。 シトレアを開発するチェーンウェイラボ(Chainway Labs)は、ピーター・ティール氏のファウンダーズ・ファンド(Founders Fund)やギャラクシー(Galaxy)などから出資を受けている。シトレアは、ビットコインを単なる保有資産から、貸付や取引、決済に活用できる金融インフラへと拡張する取り組みとして位置付けられている。

参考:シトレア
画像:PIXTA

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