インド中央銀行、預金トークン化の試験運用開始へ

RBIが預金トークン化の試験運用開始へ

インドの中央銀行であるインド準備銀行(RBI)が、「預金のトークン化」に関するパイロットを10月8日に開始する。同中銀の当局者が明らかにした。

デジタルトークン化とは、預金・株式・債券などの資産をブロックチェーン上のトークンとして記録することを指す。このプロセスにより、取引はより迅速・低コスト・安全になる可能性がある。

チーフ・ゼネラル・マネージャーのスヴェンドゥ・パティ(Suvendu Pati)氏は10月7日にムンバイで行われたイベントで、RBIは今回の取り組みの基盤レイヤーとして、中央銀行デジタル通貨(CBDC)のホールセール(卸売)区分を用いると述べた。また「複数の銀行」と連携して同プロジェクトは進めていると同氏は付け加えた。

またパティ氏は「原資産のトークン化に関する規制上の観点からは、完全性と法的強制力が確立されている必要がある」とし、「資産のトークン化に伴うリスクは管理可能であり、規制上のガードレールによって対処できる」と話した。

さらにパティ氏は、中央銀行がコマーシャルペーパーを含む金融市場商品におけるトークン化の試験的導入も検討中だとコメントしている。

※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
Indian central bank to launch pilot for deposit tokenisation, official says
(Reporting by Ashwin Manikandan in Mumbai; Writing by Kashish Tandon; Editing by Sonia Cheema and Janane Venkatraman)
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
画像:Reuters

関連ニュース

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

カルシ、米国向けにセイネイティブの「SEI」と「USDC」入出金に対応

米予測市場プラットフォームのカルシ(Kalshi)で、レイヤー1ブロックチェーン「セイ(Sei)」のネイティブトークンSEIおよび同ネットワーク上の米ドル建てステーブルコインUSDCの入出金が可能になり、同資産を用いたイベント契約取引の資金移動ができるようになった。Xより12月3日に発表されている

シタデル・セキュリティーズ、トークン化証券とDeFiに取引所・証券会社規制の適用を提言。業界側から反発の声も

米大手マーケットメイカーのシタデル・セキュリティーズ(Citadel Securities)が、トークン化された米国株式を取り扱うDeFi(分散型金融)プロトコルに対しても、取引所およびブローカー・ディーラーとしての規制を適用すべきだとする意見書を米証券取引委員会(SEC)に12月2日に提出した