日本証券業協会が自主規制から暗号資産関連店頭デリバティブ取引と電子記録移転権利を除外する方針を発表

日本証券業協会が自主規制から暗号資産関連店頭デリバティブ取引と電子記録移転権利を除外する方針を発表

日本証券業協会(JSDA)が「暗号資産及びSTOに関する金商法改正に伴う定款の一部改正(案)について」を4月17日に発表し、同協会の自主規制の対象から、暗号資産関連店頭デリバティブ取引と電子記録移転権利等に関する業務を除外する方針であることが明らかになった。

日本証券業協会(JSDA)は日本国内全ての証券会社および登録金融機関により設立されている国内最大の自主規制機関で、同協会は有価証券取引の公正かつ円滑化、証券市場の健全な発展及び投資家保護を目的としている。

今回のこの発表は5月1日に施行される金商法(金融商品取引法)の一部改正において、暗号資産デリバティブ取引に関する規制や電子記録移転権利の概念の導入等が行われたことを受け、その自主規制の方針を示したことになる。

今回発表された方針は以下4つとなる。
(1)金商法第 185 条の 24 に規定する暗号資産関連店頭デリバティブ取引等(「等」には、媒介、取次ぎ及び代理が含まれる。)を除く改正を行う。
(2)金融商品仲介業について、 電子記録移転権利等に係る行為を除外する。
(3)同協会の会員となることができる第一種金融商品取引業者について、暗号資産関連店頭デリバティブ取引に係る業務及び電子記録移転権利等に係る業務のみを行う者を除く。
(4) 同協会の特定業務会員の要件として規定する第一種少額電子募集取扱業務は、金商法第2条第2項の規定により有価証券とみなされる同項第5号又は第6号に掲げる権利(電子記録移転権利に該当するものに限る。)に係る業務は対象としない。

なおこの定款の改正案は7月1日より施行されるとのことだ。

編集部のコメント

今回発表された同方針は、日本証券業協会が暗号資産関連のデリバティブ取引とセキュリティトークンに関することについては今後関与をしないということになります。今後暗号資産関連のデリバティブ取引とセキュリティトークンなど暗号資産に関わる自主規制については、一般社団法人日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)や一般社団法人日本STO協会、一般社団法人日本セキュリティトークン協会が担っていくことになるだろうと考えられます。

コメント:大津賀新也(あたらしい経済)

(images:stockdevil,antoniokhr)

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あたらしい経済 編集部

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