クラーケン、米先物プラットフォーム「NinjaTrader」を15億ドルで買収へ

クラーケンがNinjaTraderを15億ドルで買収へ

米サンフランシスコ拠点の大手暗号資産(仮想通貨)取引所クラーケン(Kraken)が、米先物プラットフォーム「ニンジャトレーダー(Ninja Trader)」を15億ドル(約2,256億円)で買収する契約が締結したことを、3月20日に発表した。

2003年設立の「ニンジャトレーダー」は、約200万人のトレーダーに先物取引ツールを提供する、米商品先物取引委員会(CFTC)に登録された先物取引業者(FCM)だ。

この買収取引が完了するのは、2025年上半期の予定とのことだ。なおクラーケンによると今回の買収は、伝統的金融(TradFi)と暗号資産を統合する過去最大規模の取引になるとのことだ。

今回の買収によりクラーケンは、米国市場で暗号資産の先物およびデリバティブを合法的に24時間365日提供可能になるとのこと。またクラーケンが保有する英国のMiFID、EUのMiFID、豪州の証券ライセンスにより、「ニンジャトレーダー」の英国、EU、豪州市場への拡大が加速するという。

また「ニンジャトレーダー」は、今後もクラーケンのトレーディングおよび決済アプリケーション群の一部として、独立したプラットフォームとして運営を続けていく予定とのことだ。

なお3月14日には、米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)傘下のデリバティブ部門「コインベースデリバティブズ(Coinbase Derivatives)」が、暗号資産カルダノ(ADA)および天然ガス(NGS)の先物取引提供に向けた自己証明書(Self-Certification)を米商品先物取引委員会(CFTC)に申請している。

ADAおよびNGSの先物取引は、CFTCに登録された「コインベースデリバティブズ」を通じて、3月31日から提供される予定とのことだ。

なお自己証明書とは、取引所が新たな先物商品を上場する際、CFTCの事前承認を必要とせずに商品が適法であることを自主的に確認し、同委員会へ申請する手続きのこと。

参考:krakenbusiness wire
画像:iStocks/ivanmollov・Pict-Rider

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あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

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