米サークル、「USDC」でガス代支払える「Paymaster」導入

USDCでガス代支払い可能に

米サークル(Circle Internet Financial)が、同社発行の米ドル建てステーブルコイン「USDC」を使用してブロックチェーンのガス代(ネットワーク手数料)を支払えるトラストレスオンチェーンサービス「ペイマスター(Paymaster)」を導入したと1月23日発表した。

この新サービスによりエンドユーザーは、通常、利用するネットワークの独自トークンで支払う必要があるガス代を、「USDC」で直接支払えるとのこと。同サービスの初期対応として、イーサリアム(Ethereum)のレイヤー2スケーリングソリューション「アービトラム(Arbitrum)」と「ベース(Base)」で利用可能となっている。

また、開発者は「ペイマスター」をアプリケーションに統合でき、「USDC」によるガス代支払い機能をエンドユーザーに提供できるとのこと。

なおサークルは今後数カ月で、イーサリアムやポリゴンPoS(Polygon PoS)、ソラナ(Solana)などのブロックチェーンにも「ペイマスター」の対応を拡大する予定としている。

「ペイマスター」では、各トランザクション(取引)ごとにガス代の10%が請求されるが、今年6月30日まではこのガス代が無料となるキャンペーンが実施されるとのこと。

ちなみに現在「USDC」は、イーサリアム(Ethereum)、ソラナ(Solana)、アルゴランド(Algorand)、アバランチ(Avalanche)、ヘデラ(Hedera)、ステラ(Stellar)、ノーブル(Noble:コスモスエコシステム)、アービトラムワン(Arbitrum One)、ベース(Base)、OPメインネット(OP Mainnet)、ニア(NEAR)、ポルカドット(Polkadot)エコシステム、ポリゴンPoS(Polygon PoS)、セロ(Celo)、ズィーケーシンク・エラ(zkSync Era)、スイ(Sui)の16チェーン上でネイティブ発行されている。

また「USDC」をブロックチェーン間で転送する「クロスチェーン転送プロトコル(Cross-Chain Transfer Protocol:CCTP)」対応のチェーンは、イーサリアム(Ethereum)、OPメインネット(OP Mainnet)、アービトラム(Arbitrum)、ポリゴンPOS(Polygon POS)、アバランチ(Avalanche)、ベース(Base)、ノーブル(Noble)、スイ(Sui)に対応している。そのため9×8=72のルートでネイティブ版の「USDC」が転送できるようになっている。

参考:サークル
画像:iStock/justinroque

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一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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