Phiが戦略的シードラウンドの資金調達を実施、Neoclassic Capital主導で

Phiが資金調達を実施

web3ソーシャルプラットフォーム「ファイランド(Philand)」等を提供する「ファイ(Phi)」が、戦略的シードラウンドにて資金調達を実施した。「ファイ」公式Xアカウントより11月4日発表された。

今回の調達では、米web3ファンドのネオクラシックキャピタル(Neoclassic Capital)がリード投資家として参画している。その他にも、デシマファンド(Decima Fund)、サイバー(Cyber)​​、パカファンド(PAKA fund)、インキュベートファンド(Incubate Fund)が出資参加したとのこと。

なお「ファイ」による資金調達は今回で2回目となる。昨年2月に実施した初の資金調達では200万ドル(約2.68億円)を調達している。なお今回の調達額については明かされていない。

発表によると今回調達した資金は、「ファイ」のプロトコル開発およびエコシステムの成長に充てられるとのこと。また「ファイ」は、ブロックチェーンエコシステムやプロトコル、クリエイター、ブランド、コミュニティと協力し、よりユニークな体験の創出にも取り組んでいくとしている。

さらに、現在「ファイ」はユーザーがオンチェーンのアイデンティティを多様な形式で表現できる新たなアプリも構築中とのことだ。

ちなみにネオクラシックキャピタルは、ブロックタワーキャピタル(BlockTower Capital)出身のキャピタリストであるミッシェル・ブセラ(Michael Bucella)氏とスティーブ・リー(Steve Lee)氏らがリードするweb3ファンドだ。

同ファンドは、アンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)の共同創業者であるマーク・アンドリーセン(Marc Andreessen)氏や、同社のゼネラルパートナーであるクリス・ディクソン(Chris Dixon)氏らの支援を受けているベンチャーキャピタルである。特にアジアとエンターテインメント分野への投資に強みを持っているとのこと。

ネオクラシックキャピタルは、DMM.comのweb3子会社であるDMMクリプト(DMM Crypto)の資金調達をリードしている。このことはDMMクリプトが今年10月に発表している。

ファイ(Phi)とは

「ファイ」のV1である「ファイランド(Philand)」は、ウォレットのオンチェーン上のアクティビティに基づいて構成されるビジュアルレイヤーのプロジェクト。

ユーザーは「DeFi(分散型金融)での取引」や「NFTの保有」の履歴から一定条件を満たすことで手に入る「オブジェクト」を利用して独自のweb3の世界となるビジュアルを、街を育てるようにゲーム感覚で構築ができる。これによりユーザーのインタラクション、オンチェーンの進行状況、個人的な好み、およびソーシャルグラフが表示できるようになっている。つまり「ファイ」では、ユーザー独自のブロックチェーン上での活動が、ユーザーの個性としてビジュアルで表現可能になるというわけだ。

なお「ファイランド」を利用するにはウォレットアドレスと紐づいたENS(イーサリアムネームサービス)のドメインNFTが必要になる。

ちなみに「ファイランド」のピクセルアートは、グッチ(GUCCI)やポールスミス(Paul Smith)、バレンシアガ(BALENCIAGA)などのトップブランドとコラボした実績や、NFTプロジェクト「ナウンズダオ(NounsDAO)」の共同創業者としてデザインを手がけた、eBoy(イーボーイ)氏が中心となってデザインしている。

さらに、今年10月29日には「ファイV2(Phi V2)」がイーサリアム(Ethereum)のレイヤー2(L2)である「ベース(Base)」上でローンチされている。「ファイV2」では、オンチェーン活動の認証情報を示すNFT「クレド(Cred)」を作成・検証・キュレーションする「ターミナル(Terminal)」と、ユーザーが「クレド」をミント(鋳造/発行)できる「ミントアプリ(Mint app)」が提供されている。

なお「ファイ」は、日本人のShugo(シューゴ)氏(辻周悟氏)、Zak(ザク)氏(匿名希望)らが2022年の1月に共同創業したプロジェクト。CEOを務める辻氏は独立系VCFベンチャーズ(F Ventures)でのインターンを経て米国で「ファイ」を創業した。

参考:ファイ
画像:OlgaSalt・BadBrother

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

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