香港認可の個人向け暗号資産取引所OSL、評価額約191億円で売却検討か=報道

香港OSLが評価額約191億円で売却検討か

香港認可の暗号資産(仮想通貨)取引所OSLの売却が検討されていると、ブルームバーグが10月16日報じた。

OSLは今年8月3日、香港証券先物委員会(SFC)より同地区における個人投資家向け暗号資産(仮想通貨)取引所の運営ライセンスを取得。同取引所は、香港において認可された個人投資家向けの暗号資産取引所の2社のうちの1社である。なおもう1社は、OSLと同日にSFCより同様の認可を受けたHashKey Exchange(ハッシュキーエクスチェンジ)である。

ブルームバーグの報道によるとOSLの親会社である香港のBCテクノロジーグループ(BC Technology Group)は、業界関係者やファンドなどからのOSL買収の関心を測っているとのこと。評価額については10億香港ドル(約191億円)が検討されているとのことだ。

香港は、暗号資産取引所などの暗号資産サービスプロバイダー(VASP)に対する新たなライセンス制度を導入する法案を昨年12月7日に可決。同法律は今年6月1日より施行され、これにより個人投資家の暗号資産取引が解禁となった。

なおハッシュキーおよびOSLは同日にVASPライセンスをSFCへ申請していた。

香港政府はこれまで投資家保護の観点から、暗号資産取引を適格投資家のみに限定することを提言していた。しかし、それによりイノベーションの阻害や暗号資産事業者の海外流出、FTXのような海外取引所を利用することによる投資家被害などが発生したため、香港政府は2022年11月に「個人投資家による暗号資産取引の容認」を提案し、SFCが協議プロセスを開始した。

そのような流れを受け、今回の規制案には、個人投資家による暗号資産取引サービスの利用を認可する提案が含まれたというわけだ。ただし、取引が認められる暗号資産には条件があり、条件を満たす「適格な大型暗号資産」のみ取引可能とのことだ。

なおOSLではビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)のみを取り扱っている。

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参考:ブルームバーグ
images:iStocks/Wiphop-Sathawirawong

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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