「OASIS」がメタバース×NFTで創る、もう一つの私たちの居場所。コミュニティの取り組みや「OASIS COMMUNITY PASS NFT」を徹底取材

コインチェックの「OASIS」プロジェクトを徹底取材

コインチェックが展開するメタバース×NFTのコミュニティ拠点「OASIS」。発表から様々な企画や著名人とのコラボで話題のこのプロジェクトだが、いよいよ2023年5月に「OASIS」のコミュニティパスとなるNFT「OASIS COMMUNITY PASS NFT(以下「OCP」)」の発行が開始される。

「あたらしい経済」編集部は、「OASIS」を担当するコインチェックの天羽健介氏、塚田竜也氏、そして「OASIS」コミュニティの運営に携わる中西大輝氏を取材。そもそも「OASIS」とはどんなプロジェクトか、そして現在のコミュニティ内での取り組み、NFT「OASIS COMMUNITY PASS NFT」についての詳細などについて訊いた。

「OASIS」プロジェクトとは?

–「OASIS」は、どんなプロジェクトでしょうか? そのコンセプトも教えてください。

天羽:OASISは メタバース×NFTのコミュニティプロジェクトです。コインチェックでメタバース都市の構築と、初めて独自NFTを発行する肝入りの事業です。

具体的には、Web3メタバースのThe Sandbox上に「OASIS TOKYO」、Decentraland上に「OASIS KYOTO」、Otherside上に「OASIS MARS」といった都市の建設を現在進めています。「OASIS」のコミュニティに入っていただくことで今後これらのメタバースでの様々な企画に参加することができるようになります。

これらの世界を包括するプロジェクトのコンセプトは「自己との対話を通じた豊かな自分に変化するためのきっかけや新たな出会いの場を提供する」ことです。

コミュニティの中で様々な人との繋がりを体験していただく。そのメタバース上の繋がりから、新たな自分への気づきが生まれる。それが現実世界における自分の思考や行動に変化をもたらし、結果として世界をより豊かにしていく。そういった社会実験をするプロジェクトです。

またOASISでコラボレーションしている方々も豪華です。OASISのクリエイティブディレクターは大阪・関西万博の催事企画プロデューサーも務める小橋賢児さん。また小嶋陽菜さんや水原希子さんなど、それぞれの領域の一線で活躍している方々とコラボレーションしています。

今後は企業やファッションブランド、公共団体なども含めコラボを進めていく予定です。私たちはコミュニティメンバーをはじめ、より多くの方々をOASISに巻き込みながら、ムーブメントを起こしていきたいと思っています。

直近だと4月24日に、OASISのコンセプトをもとにした、それぞれの都市が登場する小説『ノンファンジブルミー メタバース時代の私は何者か』も出版いたしました。OASISの世界感が伝わると思いますので、ぜひ読んでいただきたいです。

–現在は、どうやってOASISのメタバースやコミュニティに入ることができるのでしょうか?

天羽:各メタバースのうち、現在は「OASIS KYOTO」に入ることができます。「OASIS TOKYO」と「OASIS MARS」は建築中の状況です。そして現在はTOKYO、KYOTO、MARSという3つの都市を統合した公式Discordコミュニティを開設し、コミュニケーションを取っていただけるようになっています。まずはDiscordに入っていただくことが、プロジェクトに参加いただく方法です。

塚田: 公式Discordを開設したのは今年1月で、そこからクローズドにして段階的にメンバーを増やしてきました。2月、3月と限られた時間だけ参加できる企画を行い、4月初旬現在もまだクローズドで活動しており約4000人のメンバーが参加しています。

「OASIS」コミュニティ内の活動と参加するメリット

–現在Discordの中では、どのような企画が実施されているのですか?

中西:Discord内にいくつかチャンネルがあって、そこでメンバー同士がコミュニケーションをしています。ボイスチャットなども企画しています。OASISのコミュニティは、先程天羽の言ったようなコンセプトが根底にあるので、人間っぽいコミュニケーションが多いのが特徴だと思います。

例えば、「今日のいいこと共有部屋」や、「嫌なこと吐き出し部屋」といったチャンネルもあるんです。通常のWeb3系のコミュニティだと、クリプトやNFTの話題が中心だったりしますが、それに加えて現実世界の話も活発なのがOASISの他のプロジェクトとの違いかもしれません。

天羽:またDiscordに加えて、これまでもコミュニティメンバー向けにメタバース・ファッションショーなど実施してきました。さらにここ数ヶ月以内には音楽ライブなど、メタバースならではの取り組みを予定しています。その中でアーティストとメンバーが共創するような企画も考えています。

「OASIS TOKYO」では「実験解放区」というコンセプトを掲げています。現実世界で”しがらみ”があってコラボできないような企業や人々のコラボレーションを、このメタバース上で実現していきたいと思っています。

–Discordへの参加は、そこでのコミュニケーションやメタバースイベントへの参加に加えて、現段階でコミュニティに参加するメリットがあるんでしょうか?

塚田:直近ですと5月に発売するコミュニティパスとなるNFT「OASIS COMMUNITY PASS NFT(以下「OCP」)」の確定購入権や優先購入権を、メンバーに一定条件でお配りしています。先程お伝えしたような内部での色々な企画やイベントに参加いただけるとそれらの購入権を取得できます。楽しみながら企画に参加して、一緒にコミュニティを盛り上げて、購入権を入手していただきたいですね。

NFT「OASIS COMMUNITY PASS NFT」とは?

–そのNFT「OCP」を持っていると今後どのようなメリットがあるのでしょうか、現状のDiscordメンバーとどう違うのでしょうか?

塚田:「OCP」ホルダーは、今後OASISでの企画やイベントに優先的に参加できるようになります。またDiscord内でも「OCP」を持っていないとアクセスできないチャンネルや、オフラインイベントも企画していく予定です。そして先々はアバターの作成や二次創作、ホルダー限定グッズの制作などを検討しています。

天羽:今後、3つのメタバース都市を関連させたストーリーが動いていきます。コインチェックは金融企業ですので、情報管理が厳しくてあまり具体的に事前に言えなくて申し訳ないんですが、「OCP」をアクセスパスとして、どんどんワクワクするような取り組みの準備を進めています。

–「OCP」はどういったデザインになるんでしょうか?

塚田:一般的にコミュニティパスNFTは、共通の絵柄のものも多いと思いますが、「OCP」は1つ1つ絵柄は違うもので、PFP(SNSプロフィールに使用するNFTアイコン)としても利用ただけるように制作しています。

「OCP」のクリエイティブのデザイナーは、メタバース・NFT領域で経験豊富なトップクリエイターのMISOSHITAさんです。5月に販売する500個は全て異なる絵柄で、今後も追加でNFTを販売していくのですが、それらも全てユニークな絵柄になります。

そしてこのNFT、裏側では全部3DCGで製作しているんですよ。あえて3Dっぽくない、マットなテイストで仕上げていただいているんですが、OASISはメタバースプロジェクトなので、この部分にはこだわって作っています。将来的にこの辺りも色々活用できるようにしていきたいと思っています。

天羽:先ほどお伝えした小説『ノンファンジブルミー』にも、「OCP」の何人かのキャラクターが登場しています。「OCP」は購入後にリビール(NFTのデザインが明らかになること)で自分がどのキャラクターをゲットしたか分かるので、楽しみにしていただければ嬉しいです。

–このNFTはどんな方に買っていただきたいですか?

塚田:まずはOASISのコンセプトを理解して、共感いただける方に買っていただきたいです。ただユーティリティに魅力を感じたり、NFTそのものの将来的な価値を考えたりして買っていただける方も多いと思います。きっかけはどうであれ、少しでも「OASIS」に関わっていただいて、そこからコンセプトに共感して深く関わっていただくようになっていただければ大丈夫ですので、そういった方々も大歓迎です。

天羽:「OASIS」は、まだまだ立ち上がったばかりのコミュニティです。だから現在のコミュニティ内でもコンセプトの理解には濃淡もあると思います。でもOASIS自体がコミュニティと一緒に作り上げていくプロジェクトだと思っていますので、ちょっと興味がある方でも入ってきてほしいです。

–ちなみに経済的なリターンが得られそうかどうかも、NFTにとっては意識されることだと思っています、そのあたりはどうお考えですか?

天羽:Web3のコミュニティは、従来のものと比べて投資家とファンが融合していることが特徴だと思っています。その前提において、トークンホルダーの方々を巻き込んでいる以上、経済的なリターンもあるように全力を尽くすのが、コミュニティ運営にとって大切だと考えています。この点においても、コインチェックだからこそできることも実施していきたいですね。

ただ、これからDAOコミュニティが世の中にいっぱい出てくると思うのですが、経済的な利益が一番になってしまうと、短期的な利益の追求になって、コミュニティの大事な価値観やコンセプトが崩れてしまうと思います。だからコミュニティのコンセプトの実現がまずは優先的な目標であり、その実現のプロセスの中で経済的なリターンもあるという形が理想的だと考えています。

せっかく現実とは違う世界を作っているのに、そこで資本主義をそのまま繰り返しても意味がないですしね。

「OCP」第1期販売について

–5月の「OCP」の販売について、詳細を教えていただけますか?

塚田:5月24日から500個の第1期販売を開始します。販売価格は0.05ETHを予定しています。そして販売は段階的に実施します。

まずは確定購入権保有者のみが購入いただける、先行販売(1)を5月24日(水)20:00〜22:00に実施します。それが終了後の同日22:00〜24:00の間で、確定購入権保有者と優先購入権保有者が先着順で購入できる先行販売(2)を実施します。

この段階で500個が全て購入されると、販売は終了となります。仮に完売しなかった場合に先着順の一般販売を翌日5月25日20:00〜から先着順で実施します。

なお最大3段階に分かれたこの第1期販売期間を通じて、OCPの購入は、おひとり様1個に制限させていただきます。

つまり確実にOCPを手に入れていただくには、確定購入権を得て5月24日(水)20:00〜22:00の期間に購入いただく形になります。その次に購入しやすいのが、先着順になりますが、優先購入権の保有者です。

これらの購入権は、Discord内の色々な企画で配布しております。

–現在も常にDiscordには入れる状況ではないと思います。今後セールまでにDiscordに入ることのできるキャンペーンなどあるのでしょうか?

塚田:はい、Discordに入ることができるタイミングはご用意しています。販売開始前にいくつかキャンペーンの実施を検討しておりまして、一定のタイミングでDiscordはオープンにしたいと考えております。実施・公開の際は公式Twitterでアナウンスさせていただきますので、フォローいただけると幸いです。

塚田:あとは購入をご検討中の方に気をつけていただきたいのが、「OCP」は、NFTマーケットプレイス 「Coincheck NFT(β版)」にて独占販売となります。購入にはコインチェックでの口座開設が必要ですので、事前にご準備していただければと思います。また昔からコインチェックに口座を持っていても、長期間使ってない場合は本人確認情報の追加・確認が必要になる場合があり、限られた購入時間を逃すこともあるかもしれません。その辺りも事前に確認いただけると嬉しいです。

「OASIS」が目指す、コミュニティの最終形

–最後に今後の展望と、最終的にOASIS をどのような世界にしていきたいかの構想を教えていただけますでしょうか?

天羽:最終的には運営が抜けてDAO(自律分散型組織)化することを目指したいと思っています。コインチェックもどんどん権限を移譲して、本気で新しい世界を作りたいと考えています。

社会を本気で変えるには、社会の中の一人ひとりの考え方が少しずつ変わってく、その蓄積でしかないと思っています。「OASIS」では、壮大なビジョンから目の前の一歩までをちゃんと繋げられるようなきっかけを作りたい。その手段としてWeb3というテクノロジーを使っています。

現実がもっと良くなればいいのに、と思っている人は、「OASIS」で一緒に何かできる可能性があると思っていますので、ぜひコミュニティに入っていただきたいです。

–先ほどコインチェックだからこそできることというお話がありました。またDAOを目指すというビジョンもお伺いしました。そこから想像してしまったんですが、つまり将来的には「OASIS」プロジェクトの独自トークン発行、そのIEOなども考えているのでしょうか?

天羽:これまでコインチェックは国内でもIEOを2件実施してきました。そして多くのNFTプロジェクトは、NFTとクリプトを掛け合わせていると思います。

コミュニティが、トークンエコノミクスをしっかり作っていくことは、Web3のプロジェクトならどこも考えることだと思います。

だからもちろん、現時点で決まっていることではないですが、DAOを目指すのであれば、将来的に当然その辺りも検討していくことになるのではと思っています。

「OASIS」のコンセプトでもありますが、このプロジェクトを通じて、私たちも、そしてメンバーの皆さんと一緒に色々な社会実験ができればと思っています。

–ちなみに昨年からすでに「OASIS」プロジェクトとして、色々な提携発表やコンテストなど実施していますよね。すでにDiscordもあって、今の段階でコミュニティに入るのは遅くないでしょうか?

天羽:Discord自体も1月に限定的にオープンにしている段階で、これからコミュニティパスとなる「OCP」も販売します。また、それぞれの都市も完成しておらず建築中です。まだまだプロジェクトとしては始まったばかりの初期フェーズであり、NFTの販売前にコミュニティを立ち上げたのも、コミュニティファーストにしたかったからです。

このプロジェクトは1年で終了するような短期のものではなく、最終的には社会を変えることを目指す、長期のプロジェクトです。だからご興味ある方はぜひこれからでも遅くない、むしろ現在はまだまだコアメンバーの段階だと思うので、ぜひ参加してほしいですね。

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取材/編集:設楽悠介(あたらしい経済)

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あたらしい経済 編集部

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