【取材】chaintope、ANRIらから1.8億円の資金調達

chaintope、ANRIらから1.8億円の資金調達

ブロックチェーン技術開発企業chaintopeが、総額1.8億円の資金調達をシリーズAエクステンション(追加拡張投資)ラウンドで実施したことが10月6日に分かった。

出資したのはANRI、Canal Ventures、株式会社三菱総合研究所、SGインキュベート、デジタルトランスフォーメーションファンド、NCBベンチャーだ。

調達した資金は、chaintopeが開発するブロックチェーン「Tapyrus(タピルス)」を、CO2排出削減量の可視化やトレーサビリティなどの各ユースケースに実装するための「Tapyrus API」の開発に使用していくとのこと。

現在「Tapyrus API」には「トレーサビリティAPI」、「サステナビリティAPI」、「トラストサービスAPI」の3種類があると発表されている。なお「Tapyrus API」の利用料金はそれぞれ月額5万円(税抜き)からとなっている。

chaintopeはCO2排出削減量の可視化などに関して、2021年1月に佐賀市とみやまパワーHDと実証実験を行っている。そして9月にはCO2排出削減量可視化のため「サステナビリティAPI」の提供を開始した。

またトレーサビリティに関して、chaintopeは九州農産物通商株式会社らとシャインマスカットなど地産フルーツのトレーサビリティ実証を9月に成功させている。そしてchaintopeは福岡県飯塚市と行政文書のデジタル化、九州工業大学と履修履歴証明のデジタル化に関しても実証実験を行っている。

chaintope代表取締役CEOの正田英樹氏へ取材

「あたらしい経済」は今回資金調達をした、chaintope代表取締役CEOの正田英樹氏へ取材を行った。

−この3年間で、日本の投資家のブロックチェーン領域に対する見解に変化を感じますか?

3年半くらい前は、ブロックチェーンへの過度な期待もあり、投資が集まりやすい流れがあったと思います。しかし、その後仮想通貨の流出事件などもあり、急速にブロックチェーンへの投資がしばらくの間冷え込んだと思います。

今年になってNFTが急激に盛り上がり、コンシューマー向けのブロックチェーン領域の投資の話も熱くなったと思います。ただ、企業向けなどエンタープライズの領域はまだまだであるという反応であったと思います。

私たちはエンタープライズ向けのパブリックなブロックチェーンTapyrusを開発し、地道に導入実績を積んでおりますが、この数ヶ月ですが、グローバルサプライチェーンにおける情報連携の正しさを重要視する声が上がっており、いよいよ来年に向けてエンタープライズ領域への投資も盛んになって来るのではと予想しております。

−民間セクターおよび公共セクターからのブロックチェーン技術へのニーズは高まっていますか?

民間セクターに関しては、複数の企業が情報連携を行うグローバルなサプライチェーンにおいての情報の正しさが取り沙汰されるようになってきました。

特にトレーサビリティの領域、またカーボンフットプリントの領域などで正しい情報が連なって、グローバル企業がカーボンニュートラル宣言を実現できるなど、正確な情報の連携が大切となっており、ブロックチェーンの活用のニーズが高まっています。

公共セクターに関しては、日本でもデジタル庁が設立され、その中でも社会基盤における情報連携においてブロックチェーンの活用が期待されております。

福岡県も成長戦略の3つの柱の1つとしてブロックチェーンを定め、公共領域でのブロックチェーン利用を増やそうと努力されています。

−なぜブロックチェーン技術を活用するニーズが高まっていると、お考えでしょうか?

スマートフォンの普及とクラウドの発達により多くのユーザーに便利なアプリケーションを届ける仕組みが急速に広がりました。

発信者も特定の団体や企業だけでなく、多種多様に多くの方が情報発信できるようになりました。そうしますと次は、その情報の正しさが大切な時代となって来ます。

溢れる情報から、この情報は裏付けもある正確な情報という事を証明する技術が求められていると思います。そして多くの紙の証明書が正しく電子化し、さらに電子化することで連携しあい、新しいサービスが次々に生まれる時代がまもなく来ると思います。

−最後に御社が提供する「Tapyrus API」は「サステナビリティAPI」「トレーサビリティAPI」「トラストサービスAPI」のそれぞれの提供価格の詳細について教えてください。

Tapyrus APIは、基本料金として、APIへのアクセスを1000回までを目処に月額5万円(税抜き)からのサービス提供となっています。APIアクセスが1000を超えますと従量課金として5万円(税抜き)刻みで追加課金をさせて頂く事としております。

「サステナビリティAPI」に関しては、リアルタイムでのCO2削減量の見える化ツールを付けて展開をさせて頂いておりますので、月額7万円(税抜き)からのサービス提供となっております。

その他の「トレーサビリティAPI」「トラストサービスAPI」は月額5万円(税抜き)からの提供を開始予定です。今後特別なアプリケーションを付加させて頂いた場合には、追加の課金モデルを入れさせて頂きます。

参考:chaintope
デザイン:一本寿和

images:istocks/BadBrother

この記事の著者・インタビューイ

竹田匡宏

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

兵庫県西宮市出身、早稲田大学人間科学部卒業。
「あたらしい経済」の編集者・記者。

合わせて読みたい記事

【10/20の話題】フェイスブックらのデジタルウォレット「Novi」、米国BTC先物ETFの初日売買など(音声ニュース)

フェイスブックらのデジタルウォレット「Novi」、パイロット版ローンチ、米国でビットコイン先物ETF取引開始、初日売買代金は約10億ドル。現物も過去最高値付近まで上昇、次はビットコイン「現物」ETF承認か、グレースケールがGBTCをETFに転換申請、米チェイナリシスがNYDIGと提携、ビットコイン購入計画も、野村HDがデジタルガレージ子会社へ出資、Komainuと3社で国内機関投資家向けのカストディ事業検討へ、コインベースとNBA、複数年のパートナーシップ締結、コスメブランド「CLNIQUE」、NFT活用のSNSプロモーションを発表

コインベースとNBA、複数年のパートナーシップ締結

暗号資産取引所運営の米コインベース・グローバル(Coinbase Global)と、ナショナル・バスケットボール・アソシエーション(NBA)が、複数年にわたるパートナーシップを締結したことを10月19日に発表した。具体的にコインベースはNBA、WNBA、NBA Gリーグ、NBA 2Kリーグ、USAバスケットボールらと、暗号資産プラットフォームを提供する契約を結んだ。