貿易プロセスをより効率的に、海運コンソーシアムGSBNがContourと提携

海運コンソーシアムGSBN、Contourと提携

香港に本社を置く海運コンソーシアムのグローバル・シッピング・ビジネス・ネットワーク(GSBN)は、シンガポール拠点のブロックチェーン貿易金融ネットワークである「コントゥール(Contour)」と提携することを8月17日発表した。

今回の提携は、世界中の商品貿易、資金調達、出荷に関与するすべての参加者にエンドツーエンドのデジタルソリューションを提供することを目的としている。

ロジスティクス業界では、まだ非効率的な手動プロセスが一般的であり課題が多く存在しているとリリースで指摘しており、その課題を解決するため、GSBNのブロックチェーン対応オペレーティングシステムとそのプロダクトであるCargoReleaseを活用してサプライチェーン全体の業務を合理化していくとのことだ。具体的には貨物の運搬プロセスが文書化され、リリースできるようになるまでの時間が数日から数時間に短縮されるとのこと。

また提携することで、信用状(LC)などの紙ベースの貿易金融プロセスをデジタル化し、貿易金融へのアクセスや出荷プロセスを支える文書の管理から港からの商品のリリースまで、世界中の商品の取引に関連するワークフロー全体をサポートできるようになるとのことだ。

GSBNのCEOであるバートランド・チェン(BertrandChen)氏は次のようにコメントしている。

「DXは非効率な貿易プロセスの課題に対処するための鍵となっていますが、これはサプライチェーンの様々なサイロ化された課題を分解することによってのみ達成できます。

コントゥールとのこのパートナーシップは、物理的なサプライチェーンを基盤となる金融システムに接続することにより、別のサイロ化された課題を解消していきます。

これにより、市場参加者間のより信頼できるコラボレーションと、より効率的で回復力のあるグローバルサプライチェーンへの道が開かれます」

参考:Contour and GSBN partner to drive digitisation across global shipping industr
デザイン:一本寿和
images:iStocks/Pavel_R・Igor-Korchak

この記事の著者・インタビューイ

呉心怡

「あたらしい経済」編集部
中国・浙江省出身の留学生。東京女子大学 人文学科に在学中。
文章を書くことが好き。中国語、英語、日本語の3か国語を話す。あたらしい経済では持ち前の語学力を活かし、ニュース記事を執筆。ブロックチェーンや経済分野については勉強中。

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