ポリマーケット、第三者サービス侵害で取引一時停止。全面再開し被害者に全額補償へ

ポリマーケットが第三者サービスへの侵害を公表、取引は全面再開

予測市場プラットフォームを運営するポリマーケット(Polymarket)が、第三者サービス提供事業者への侵害を受け、国際向けプラットフォーム「Polymarket.com」の取引を安全確保のために一時停止したと10月30日(日本時間)に発表した。その後同社は、発生した問題を修正し、同プラットフォームを全面再開した。また、影響を受けたすべてのトレーダーに対し、損失を全額補償する方針を示した。

ポリマーケットは、選挙や経済指標など、将来の出来事の結果を予測して取引するプラットフォームだ。利用者は特定の出来事が起きるかどうかなどについて、予測結果に対応するポジションを売買できる。

今回の問題を巡っては、複数の利用者から身に覚えのない資産の引き出しが報告されていた。ポリマーケットは調査中、取引所を「キャンセル専用モード(cancel-only mode)」に切り替えた。この措置により、利用者は既存注文のキャンセルのみが可能となり、新規注文や取引は処理されなくなった。さらに、同社は利用者に代わってブロックチェーン上の取引を送信する仕組み「リレイヤー」の操作も一時停止した。

ポリマーケットの公式ステータスページによると、キャンセル専用モードへの移行は日本時間10月30日3:05に報告された。その後、同社は同3:37に原因の特定と修正を報告した。同3:55には修正後の状況を監視していると説明し、4:05には問題を解決済みとした。最初の報告から解決までの所要時間は約1時間だった(世界協定時で10月29日18:05〜19:05の出来事)。

関連ウォレットで約265万ドル相当のPOLを確認

ブロックチェーン分析サービスのアーカム・インテリジェンス(Arkham Intelligence)のデータによると、今回の攻撃者に関連すると疑われるウォレットでは、一時約265万ドル(約4億1,700万円)相当の暗号資産POLが確認された。POLは、ポリマーケットが利用するブロックチェーン「ポリゴン(Polygon)」のネットワーク手数料の支払いなどに使われる暗号資産だ。

アーカムの取引記録では、関連ウォレットで米ドルに価値が連動するステーブルコイン「USDC」の一種であるUSDC.eからPOLへの交換が複数回行われ、その後、別のアドレスへ資産が移動したことも確認できる。ただし、ブロックチェーン上の記録だけでは、ウォレットの管理者や個々の送金の目的を特定できない。そのため、約265万ドルは関連ウォレットで確認された資産の評価額であり、今回の侵害による被害総額を示すものではない。

ポリマーケットは今回の侵害について、関係する法執行機関に報告したと説明した。一方、侵害された第三者サービス提供事業者の名称や具体的な侵害方法、被害を受けた利用者数、損失総額、補償の実施時期などは明らかにしていない。

 

参考:ステータスページ・アーカム
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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