米Blockがx402財団に参加、AIエージェント決済にビットコイン・ライトニング導入

Blockがx402財団に参加

ジャック・ドーシー(Jack Dorsey)氏が率いる米決済企業ブロック(Block)が、インターネット上の決済規格「x402」の開発や運営を担うx402財団(x402 Foundation)に参加したと9月24日に発表した。あわせてブロックは、x402にビットコイン(Bitcoin)のライトニングネットワーク(Lightning Network)による決済機能を提供した。

x402は、ウェブ通信で使われるHTTPに決済機能を組み込むためのオープンな規格だ。米暗号資産(仮想通貨)取引所コインベース(Coinbase)が開発し、2025年5月に公開した。名称は、HTTPに以前から用意されているステータスコード「402 ペイメント・リクアイアード(402 Payment Required)」に由来する。

x402では、ウェブ上のサービスから支払いを要求された際、アプリケーションやAIエージェントが料金を支払い、その後サービスへアクセスするまでの一連の処理を自動化できる。例えばAIエージェントが作業に必要なデータやAPIなどを利用し、その料金を人間による決済操作を介さずに支払う用途が想定されている。APIは、異なるソフトウェア同士が機能やデータをやり取りするための接続口だ。

人間向けのオンライン決済では、利用者が商品やサービスを選び、カードなどを使って支払いを行う。一方、AIエージェントが自律的に外部サービスを利用する場合、機械同士でサービスの利用と支払いを完結できる仕組みが必要になる。x402は、こうしたAIエージェントによる決済にも対応できるよう設計されている。

x402財団は、x402を単一企業ではなく、オープンなガバナンスの下で開発するための組織だ。2026年7月にリナックス財団(Linux Foundation)の下で本格稼働し、コインベースからx402の移管も完了した。ブロックは今回の参加について、AIエージェントが経済活動を行う「エージェント経済」には、あらゆる開発者が実装でき、単一企業によって管理されないオープンな決済基盤が必要との考えを示している。

x402にビットコイン・ライトニング導入

x402自体は特定のブロックチェーンや決済手段に限定されていない。ブロックが今回決済機能を提供したライトニングネットワークは、ビットコイン上に構築された決済ネットワークで、少額のBTCを高速かつ低コストで送金できる。

ブロックは、AIエージェントの普及に伴い、大量の少額決済が発生すると想定している。例えばAIエージェントが外部のデータやAPIなどを利用する際、その都度少額の料金を支払う用途が考えられる。同社傘下でビットコインのオープンソース開発を支援するスパイラル(Spiral)を率いるスティーブ・リー(Steve Lee)氏は、AIエージェントが今後、数十億件の少額決済を行うようになるとの見方を示した。

リー氏は、こうした決済には即時かつ低コストで、誰でも利用できる決済基盤が必要になると説明した。またリー氏は、ライトニングネットワークがこうした決済のために構築されたものだとの考えを示している。さらに今回の対応について、ビットコインを人間やAIエージェントが利用する「日常的な通貨」にするための具体的な一歩だと述べた。

x402の開発者で、x402財団のテクニカル・ステアリング・コミッティー(Technical Steering Committee)メンバーを務めるエリック・レッペル(Erik Reppel)氏は、x402がオープンかつ拡張可能な規格として設計されていると説明した。またレッペル氏は、今回のライトニングネットワークへの対応について、オープンな規格を強化し、エージェント型コマースの可能性を広げるものだとの見解を示している。

ブロックは今後、決済や消費者向け製品で培った経験をx402財団のワーキンググループに提供する。またx402におけるライトニングネットワーク決済への貢献を続け、オープンなエージェント型コマースに向けたツールの開発を進める方針だ。

参考:ブロック
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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