ポリマーケット、パランティアらと提携。スポーツ予測市場の監視AI基盤を構築へ

PolymarketがPalantirとTWG AIと提携

ブロックチェーン・暗号資産(仮想通貨)活用の予測市場プラットフォーム「ポリマーケット(Polymarket)」が、米データ分析企業パランティア・テクノロジーズ(Palantir Technologies)およびAI企業TWG AIとの提携を3月10日に発表した。

パランティア(Palantir)は、政府機関や金融機関向けのデータ統合・分析基盤を提供しており、米政府や防衛分野でも活用されていることが知られている。同社の共同創業者は、ペイパル(PayPal)共同創業者として知られるピーター・ティール(Peter Thiel)氏であり、同氏は現在もパランティアの取締役会長を務めている。 同社はまたTWG AIは、金融・保険・スポーツ分野を中心に、企業向けのAIソリューションを提供する企業だ。

ポリマーケットはこの提携により、スポーツ予測市場向けの市場健全性基盤を開発すると説明している。同基盤にはポリマーケットのスポーツ予測市場における不正取引や市場操作の検知を目的として、複数の監視機能が導入されるという。

具体的には、注文フローや約定データ、決済活動などを対象とした取引前後の監視機能が提供される予定だ。また、市場操作や協調行動、インサイダーリスクなどの可能性をほぼリアルタイムで検知する異常検知モデルも導入されるとのこと。

さらに、参加が制限されたユーザーの市場参加を防ぐためのトレーダースクリーニング機能も提供されるという。専用の監視環境やケース管理ツール、監査対応レポートなども整備され、規制対応や市場監視業務を支援するとのことだ。

同取り組みでは、パランティアとTWG AIが昨年設立した合弁事業を通じて開発されたAIエンジン「バージェンスAI(Vergence AI)」を技術基盤として活用するという。同エンジンにより、異常または疑わしい取引活動の防止、特定、報告を行う新たな市場監視基準の確立を目指すとのこと。

ポリマーケットの創業者兼CEOであるシェイン・コプラン(Shayne Coplan)氏は、今回の提携によりスポーツ市場に対して高度な分析および監視機能を適用できるようになると説明している。また同氏は、スポーツファンに新たな市場参加の手段を提供しつつ、市場が責任ある形で拡大できるようにすることが目的だと述べている。

なお、近年予測市場ではスポーツ関連市場の拡大が進んでいる。ポリマーケットは、2022年以降米国内からのアクセスが遮断されていたが、昨年9月に米CFTC(商品先物取引委員会)からノーアクションレターが発行され、同社の米国での運営が当面の執行措置の対象外となっている。その後同社は昨年12月に米国向けアプリを再ローンチしている。米予測市場プラットフォーム「カルシ(Kalshi)」なども同分野で取引拡大を進めており、スポーツ予測市場は成長分野として注目されている。

一方で、予測市場を巡る規制議論も続いている。今年1月、ネバダ州裁判所はポリマーケットは、スポーツなどの結果に基づく「イベント契約」が州法上の賭博やスポーツベッティングに該当する可能性があるとして州内居住者向け提供の一時差止を命じている。予測市場を巡っては、連邦規制と州規制の管轄を巡る議論が続いている状況だ。

参考:プレスリリース
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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