LSEGがデジタル決済プラットフォーム構築へ
ロンドン証券取引所グループ(LSEG)が、伝統的な証券市場とデジタル証券市場をつなぐ機関投資家向けのオンチェーン決済サービス「LSEGデジタル証券デポジトリー(LSEG Digital Securities Depository)」を構築する計画だと2月12日に発表した。
LSEGによると、このサービスにより、複数のブロックチェーンネットワークにまたがって、トークン化された債券・株式・プライベート市場資産の取引および決済が可能になる。あわせて、既存の決済プラットフォームとの相互運用性も維持するという。
この動きの背景には、アクティビスト投資家のエリオット・マネジメント(Elliott Management)が同社株を保有し、改革を求めていることがある。LSEG株は過去1年で35%超下落しており、同社は業績改善を迫られている。
AIを巡る懸念から世界のソフトウェア株が広範に売られる中で、LSEG株は12日に0.9%上昇した。
LSEGは、マイクロソフト(Microsoft)のアジュール(Azure)を基盤とする、プライベートファンド向けのブロックチェーンプラットフォームを運営している。同社は、今回のシステムにおける最初の成果物(第1弾)を、規制当局の承認を条件に2026年に提供する計画だとした。
また同社は、預託機関の構築に市場のフィードバックを反映させるため、戦略的パートナー・グループを組成する方針だ。参加者がタイムゾーンをまたぎ、複数の決済手段を選びながら、デジタル市場と伝統市場を容易に行き来できるエコシステムの構築を目指す。
ステート・ストリート(State Street)のデジタルソリューション部門グローバル責任者であるアンガス・フレッチャー(Angus Fletcher)氏は、「トークン化が成熟を続ける中で、伝統的な市場インフラとデジタル市場インフラの相互運用性が重要になる」と述べた。
英国の主要銀行・金融機関であるバークレイズ(Barclays)、ロイズ(Lloyds)、ナットウエスト・マーケッツ(NatWest Markets)、スタンダード・チャータード(Standard Chartered)、ブルックフィールド(Brookfield)などは、LSEGの今回の最新の動きを歓迎している。
なお、「ロイター(Reuters)」はLSEGのワークスペース(Workspace)端末およびその他の製品向けにニュースを提供している。
※この記事は「あたらしい経済」がロイターからライセンスを受けて編集加筆したものです。
LSEG to build blockchain-friendly digital settlement platform
(Reporting by Raechel Thankam Job and Yadarisa Shabong in Bengaluru; Editing by Arun Koyyur)
翻訳:大津賀新也(あたらしい経済)
画像:Reuters