アレオ、プライバシー型ステーブルコイン「USAD」正式稼働。パクソスラボと提携で

計画段階にあったUSADが実運用フェーズへ

プライバシーを重視したブロックチェーン「アレオネットワーク(Aleo Network)」を運営するアレオネットワーク財団(Aleo Network Foundation)が、米ドル連動型ステーブルコイン「USAD」をアレオのメインネットで稼働開始したと2月11日に発表した。

USADは、規制準拠の準備金により米ドルと1:1で裏付けられるステーブルコインだ。スマートコントラクトによるプログラマビリティと、取引情報をデフォルトで非公開とするプライバシー設計を併せ持つレイヤー1ブロックチェーン上で発行される点を特徴としている。

USADについては、昨年10月にアレオネットワーク財団とパクソスラボ(Paxos Labs)が提携を発表し、共同で立ち上げる方針が示されていた。

アレオネットワークは、暗号技術「ゼロ知識証明(zkp)」を用いることで、ウォレットアドレスや取引金額といった情報を公開せずにオンチェーン処理できる設計を採用している。企業や機関投資家による実利用を想定し、取引内容やユーザーデータを外部に露出させずに扱えるとのことだ。

今回稼働を開始したUSADは、米パクソスラボが提供するステーブルコイン発行フレームワークが用いられている。資産の裏付け管理や準備金管理、運用管理には、同社がこれまでステーブルコイン事業で構築してきた機関投資家向け水準のインフラが利用されているという。

またUSADでは、ウォレットアドレスや取引金額がエンドツーエンドで暗号化される。これにより、公開台帳上で機微な金融情報を明らかにすることなく、決済や資金移動を行えるとのこと。また、必要に応じて情報を選択的に開示できる柔軟な開示モデルにも対応すると説明されている。

用途としては、コマース、企業の財務(トレジャリー)業務、国境をまたぐ送金、給与支払い、人道支援などが挙げられており、消費者向けから機関向けまで幅広いユースケースでの活用が想定されているという。

なおアレオネットワークでは今年1月、米サークル(Circle)が提供するUSDC相互運用基盤「xリザーブ(xReserve)」を用いて発行された米ドル建てステーブルコイン「USDCx」が、同ネットワークのメインネットで利用可能になったと発表されている。USDCxは、USDCをイーサリアム上のサークル管理スマートコントラクトにロックし、1:1で裏付ける仕組みを中核とするxリザーブを通じて発行される。

今回のUSADのメインネット稼働は、サークルによるUSDCxとは別の発行主体・発行モデルによるプライバシー型ステーブルコインが、アレオネットワーク上で本番環境に展開された事例となる。

こうした動きは、取引プライバシーを前提としたステーブルコインの発行が進む中で、アレオがその受け皿の一つとしての位置付けを巡る動きの一つとして注目される。

参考:プレスリリース
画像:iStocks/jauhari1

関連ニュース

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

合わせて読みたい記事

【2/13話題】金融庁が大手証券らのステーブルコインでの株式決済の実証支援、WLFIが送金プラットフォーム、ソニーがヨアケに5億円など(音声ニュース)

ブロックチェーン・仮想通貨(暗号資産)・フィンテックについてのニュース解説を「あたらしい経済」編集部が、平日毎日ポッドキャストでお届けします。Apple Podcast、Spotify、Voicyなどで配信中。ぜひとも各サービスでチャンネルをフォロー(購読登録)して、日々の情報収集にお役立てください。

Sponsored

トランプ一族のWLFI、外為・送金プラットフォーム「ワールドスワップ」近日開始へ

米ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領の家族が支援する暗号資産(仮想通貨)ベンチャー、ワールド・リバティ・ファイナンシャル(World Liberty Financial:WLFI)が、手数料を抑えた簡素なサービスを提供する新たな外国為替・送金プラットフォームを展開する計画だと2月12日に発表した