アリゾナ州で暗号資産の課税見直し案提出
米アリゾナ州上院議員ウェンディ・ロジャース(Wendy Rogers)氏が、暗号資産(仮想通貨)とブロックチェーン関連の課税扱いを見直す2つの上院法案と1つの上院合同決議案を、12月19日に事前提出(プレファイル)した。
対象は、「上院法案1044(SB 1044)」、「上院法案1045(SB 1045)」、「上院合同決議案1003(SCR 1003)」だ。
上院法案1044は、州税法上の免税規定に暗号資産を非課税扱いにすることを定める法案。なお、上院法案1044の免税措置は法案が成立しただけでは発効しない。次回の総選挙で有権者投票によりアリゾナ州憲法が改正され、固定資産税の免除に関する上院合同決議(SCR)が可決されて住民投票で承認される場合に限り、同法は効力を持つ。
上院法案1045は、市・町・郡が住宅内でブロックチェーンのノードを運用する人に対して税や手数料を課すことを禁じる法案。
上院合同決議案1003は、州憲法で暗号資産の固定資産税免除を明記する憲法改正案だ。同決議案は、アリゾナ州憲法の課税免除規定に暗号資産を免税対象として追加する。また、暗号資産を交換手段・計算単位・価値保存として機能する価値のデジタル表象(米ドルや外国通貨の表象を除く)と定義するという。あわせて、州務長官が次回総選挙でこの提案を有権者投票に付すことを定めている。
ちなみに、アリゾナ州では5月7日に成立した法整備により、「ビットコインおよびデジタル資産準備基金」が設けられた。同基金は、未請求デジタル資産の保管等で発生したエアドロップやステーキング報酬、(法文上は)利息などを受け入れて管理する枠組みだ。
参考:SB 1044・SB 1045・SCR 1003
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