ステイクテクノロジーズが独自パブリックブロックチェーンPlasm Networkのメインネットローンチを発表

ステイクテクノロジーズが独自パブリックブロックチェーンPlasm Networkのメインネットローンチを発表

ステイクテクノロジーズ株式会社が、同社開発のパブリックブロックチェーンPlasm Network(プラズムネットワーク)をローンチしたことを5月8日発表した。

Plasm Networkはステイクテクノロジーズが開発する日本発のレイヤー1パブリックブロックチェーンだ。

Plasm Networkには、ブロックチェーンのスケーラビリティ問題を解決するために、レイヤー1のPlasm Network上にレイヤー2ソリューションが実装されている。またPlasm NetworkはWeb3財団、Parity Technologies社の開発するパブリックブロックチェーンであるPolkadotに接続される予定となっている。

Polkadotは異なるブロックチェーンを接続するブロックチェーンであり、ブロックチェーンの課題の一つでもあるインターオペラビリティ(相互運用性)を解決する。Plasm NetworkはPolkadotにレイヤー2ソリューションを提供することによってスケーラビリティの問題を解決し、Polkadotに接続することによってEthereumやBitcoinなどの異なるブロックチェーンとのインターオペラビリティの担保をする。

Polkadotはアメリカや中国、欧州など世界63拠点にあるノードが参加者により運営されており、Plasm NetworkはPolkadotに接続予定のブロックチェーンの内、現時点で世界3番目に大きなネットワークを形成しているとのこと。

また同社はメインネットローンチ発表の他、Web3財団の主催するWeb3 Bootcampに選出されたことも併せて発表した。

Web3 Bootcampは、中国のWanxiang Blockchain Labs(ワンシャンブロックチェーンラボ)やNew Chainbaseの支援の元、アジアのWeb3.0企業を対象にWeb3財団が中国で開催するインキュベーションプログラム。

Web3 Bootcampにはアジアで15社が選出されている。同プログラムの対象期間は6ヶ月で期間中には技術的な支援、資金調達の支援、ネットワークの提供などの支援を得ることができるとのことだ。

同社代表取締役社長である渡辺創太氏は「弊社は同時期にUC Berkeleyの主催するブロックチェーンアクセラレーションプログラムにも採択されており、中国とアメリカで会社とプロダクトのプレゼンスを向上させていく予定です。海外で培ってきた知見や技術を国内企業むけに提供するサービスも開始しており、日本、中国、アメリカの3拠点でパートナーと共に引き続き勝負していきたいと考えています(一部略)」とコメントをしている。

また同社CTOである山下琢巳氏は「Plasm Network は次のフェーズへと移ります。2020 Q4を目標にPolkadotに接続しホワイトペーパーにあるすべての機能を有効にします。Plasm Network の今後の発展にご期待、そしてお付き合いして頂ければ幸いです(一部略)」とコメントをしている。

編集部のコメント

Web3財団はEthereumの共同創業者兼CTOであるGavin Wood(ギャヴィンウッド)氏が中心となるブロックチェーン財団であり、ブロックチェーンを用いて次世代のWebであるWeb3.0の実現を目指している団体です。

またParity TechnlogiesはGavin Wood氏が中心となる株式会社で、Polkadotの開発を主導しています。Parityが開発したEthereumのクライアントであるParity Ethereumは、Ethereum開発の最も重要な開発者ツールの1つとなっています。

ステイクテクノロジーズ株式会社は4月にパリティテクノロジーズ(Parity Technologies)のサブストレートデリバリーパートナー(Substrate Develiey Partners)に世界初の認定されたことを発表しています。1月に同じくパリティテクノロジーズの主導の最先端プロジェクト支援プログラム(Substrate Builders Program)において、第1期メンバーに採択されています。また昨年はWeb3財団が進める金銭・技術的な支援プログラムに国内最多の3度目の採択を果たし、また3月にはカルフォルニア⼤学バークレー校(UC Berkeley)が主催するブロックチェーンアクセラレーションプラグラムに⽇本初で採択をされています。元BUIDLのヴァイスプレジデント宇野雅晴氏も4月1日よりステイクに参画しています。

Plasm NetworkはPolkadotの公式なライトペーパーに記載、プロダクト事前参加申し込みでは世界中から31日間で16,783 ETH(約3億円)がステイクの作成したスマートコントラクトにロックされるなどグローバルで知名度を向上させています。

Plasm Networkのメインネットローンチによって、今後同社がますます世界から注目する企業になることを期待しています。

コメント:大津賀新也(あたらしい経済)

(images:antoniokhr,liuzishan)

関連するキーワード

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

ブロックチェーン、仮想通貨(暗号通貨)、トークンエコノミー、評価経済、シェアリングエコノミーなどの「あたらしい経済」をテーマにしたWEBメディアです。「あたらしい経済」モデルやそこでの稼ぎ方、そこで未来を切り開く人々のエピソード、あたらしい時代における働き方や学ぶべきことなどを、紹介します。これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

ブロックチェーン、仮想通貨(暗号通貨)、トークンエコノミー、評価経済、シェアリングエコノミーなどの「あたらしい経済」をテーマにしたWEBメディアです。「あたらしい経済」モデルやそこでの稼ぎ方、そこで未来を切り開く人々のエピソード、あたらしい時代における働き方や学ぶべきことなどを、紹介します。これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

合わせて読みたい記事

【5/2話題】ビットコインが下落、米検察がブロック捜査、レイヤーゼロがスナショなど

ビットコインが6%近く下落、FOMC控え 最高値から22%安、米連邦検察、米決済ブロックの社内業務を調査=報道、レイヤーゼロがスナップショット実施、エアドロ間近か、テザー社、Q1が過去最高益45億ドル超に、純資産額も初公表、米セキュリタイズがブラックロックらから4700万ドル調達。サークル、アプトスラボ、パクソスも参加、HashKey DX・リップル・SBI Ripple Asiaが提携、法人向けの「XRP Ledger」の日本市場導入で、「スイ(SUI)」のミステンラボ、グーグルクラウドと提携、親クリプト派マクヘンリー米下院議員、SECのイーサリアム調査を非難、ストライプで「AVAX」の購入が可能に、アバランチとコアウォレットに統合で、ユニスワップウォレットに「Robinhood Connect」統合、ロビンフッド内の資金で暗号資産購入可能に、イーサリアムL2「Scroll」がアップグレード実施、EIP-4844に対応、クリプトヴィレッジのLocal DAO、旧山古志に続き「長野県天龍峡」と「宮崎県椎葉村」を選定。「Nishikigoi NFT」保有者の投票で決定へ

ユニスワップウォレットに「Robinhood Connect」統合、ロビンフッド内の資金で暗号資産購入可能に

「ユニスワップ(Uniswap)」のモバイルアプリ「ユニスワップウォレット(Uniswap Wallet)」にオンランプ機能「ロビンフッドコネクト(Robinhood Connect)」が統合され、同アプリではロビンフッド内の資金で暗号資産(仮想通貨)の購入が可能となった。このことはユニスワップが4月29日発表した