アーベV3がアプトスで稼働開始、初の非EVMチェーン展開

Aave V3がAptosでローンチ

DeFi(分散型金融)レンディングプラットフォーム「アーベV3(Aave V3)」が、レイヤー1ブロックチェーン「アプトス(Aptos)」上で稼働開始した。アーベ開発元のアーベラボ(Aave Labs)が8月21日に発表した。

アーベが非EVM(イーサリアムバーチャルマシン)チェーンに展開したのは初とのこと。アーベはEVM互換のプラットフォームだが、アプトスはスマートコントラクト言語ムーブ(Move)を採用しているためEVM互換チェーンではない。

そのためアーベラボは今回、アーベのコードベースをムーブ言語で全面的に書き直したとのこと。これに伴いアーベラボ提供のユーザーインターフェイスを再構築し、アーベプロトコルとそのビジネスロジックをアプトス独自のバーチャルマシン「アプトスVM(Aptos VM)」に適合させる必要があったという。

ムーブは、メタ(旧:フェイスブック)が2019年にリブラ(Libra)として発足したステーブルコインプロジェクト「ディエム(Diem)」のチームによって開発されたプログラミング言語だ。

アーベラボは1月8日、アーベV3をアプトス上のテストネットに展開したことを発表。このテストネット段階ではブロックチェーンデータプロバイダーのチェーンリンク(Chainlink)と協力し、アプトス上のアーベV3向けに本番環境対応の価格フィードが構築されたとのこと。

現在アーベV3はアプトスの他、イーサリアム(Ethereum)、ベース(Base)、アービトラム(Arbitrum)、アバランチ(Avalanche)、オプティミズム(Optimism)、ポリゴン(Polygon)、メティス(Metis)、ノーシス(Gnosis)、ソニック(Sonic)、BNBチェーン(BNB Chain)、スクロール(Scroll)、ZKシンク(zkSync)、リネア(Linea)、セロ(Celo)、ソニューム(Soneium)、イーサーファイ(EtherFi)、プライム(Prime)に展開されている。

アーベは現在、独自ステーブルコイン「GHO」を対象とした50万ドル(約7,417万円)規模のバグバウンティプログラムを実施している。バグバウンティプログラムは、サービスやアプリケーションに潜むセキュリティ上の脆弱性を発見・報告した外部ユーザーに報奨金を支払う仕組みだ。

参考:アーベラボ
画像:iStocks/Ket4up

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この記事の著者・インタビューイ

一本寿和

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
「あたらしい経済」で学んだことを活かし、ブロックチェーン・NFT領域のバーチャルファッションを手がけるブランド「JAPAN JACKET」を2021年10月より共同創業。

「あたらしい経済」編集部
記事のバナーデザインを主に担当する他、ニュースも執筆。
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