シンプレクスとアバランチのAva Labs、ステーブルコインの送金・決済ネットワークの共同検証を実施

シンプレクスとアバラボがステーブルコインネットワークの共同検証

金融機関向けにコンサルからシステム開発・運用まで提供するシンプレクスが、レイヤー1ブロックチェーン「アバランチ(Avalanche)」開発元のアバラボ(Ava Labs)と共に、ステーブルコインの送金・決済ネットワークの実証実験を実施したと8月21日に発表した。

ステーブルコインの事業化には金融サービスとしてのサービスレベルが求められるため、同実証では、金融サービス水準の可用性と低レイテンシの実現に向けた実証が行われたという。

発表によると具体的な検証内容は、「ステーブルコインの送金処理において高可用性と高性能を両立して実現すること」と「ブロックチェーン上の処理完了を契機とした業務アプリケーション稼働の実用性」だ。

また実証には、シンプレクス提供のステーブルコイン発行・償還システム「Simplex Stablecoin」およびweb3統合プラットフォームソリューション「Simplex Fourth」が活用された他、アバラボ提供のマネージドブロックチェーンサービス「AvaCloud」およびアバランチのコンセンサスアルゴリズムを用いたプライベートチェーン「AvalancheL1」も活用された。

今回の実証において「Simplex Stablecoin」は、ブロックチェーン上の送金処理の起点となる業務アプリケーションとして利用。「Simplex Fourth」は秘密鍵の管理、送金トランザクションの署名を担ったとのこと。また「AvaCloud」は検証用の独自AvalancheL1を構築、webhook等の周辺機能を利用したとのことだ。

検証結果

今回の検証の結果、地理的分散を含む冗長構成で高可用性を持ちつつ、高スループットかつファイナリティまで1秒未満という低レイテンシで処理を行えることが確認できたという。

技術検証では、スループットは秒間1,000件以上を一定時間継続。レイテンシはトークン送金トランザクションに対するファイナリティ(確定性)までの平均時間は1秒未満といった、成果が実証できたとのこと。

また構成の可用性として、マルチリージョンによる冗長構成を採用した状態においても、スループットおよびレイテンシに著しい性能劣化は見られず、高負荷環境下でも処理性能の安定性を維持。これにより、ステーブルコインを活用した即時決済ネットワークにおいて、高スループットかつ低レイテンシを両立した構成の実現可能性を確認したとのこと。

このことから両社のソリューションは、決済や送金といった安定性と高性能の両立が求められるユースケースにおいても活用が効果的であり、「Simplex Stablecoin」の機能拡張にも大きな後押しとなるとのことだ。

今後も両社はステーブルコインの社会実装に向けて具体的なユースケースを想定した実証を推進するとのこと。また多くの事業者の新規参入推進を目指すとのことだ。 

参考:シンプレクス
画像:iStocks/natasaadzic

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大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
副編集長
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
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ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

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