コンヴァノが27年3月末までに21,000BTC保有を計画
ネイルサロン「FASTNAIL」運営の東証グロース上場企業コンヴァノが、2027年3月末までのビットコイン21,000BTC(発行上限比 0.1%)保有を長期KPIとする「コンヴァノ 21,000 ビットコイン財務補完計画」を策定したと8月4日に発表した。
なお財務補完とは、コンヴァノが「日本発のWeb3プラットフォーマー」への飛躍に不可欠な水準のビットコイン保有量を担保する財務基盤を補完する中長期の計画になるという。
取得するビットコインは、インフレ耐性および外貨準備機能を有する財務リザーブとしてだけでなく、「ビットコイン準備金としてクロスボーダー決済・海外パートナーシップの担保資産に活用」や「トレジャリー・アドバイザリーのコンサルティング実証資産」などの活用を想定しているとのこと。
「コンヴァノ 21,000 ビットコイン財務補完計画」では、2025年度〜2026年度の2カ年を通じて段階的にビットコインを取得する「三層フェーズ構造」を採用するという。フェーズ1(2025年12月末基準)では、2,000BTCを取得するとのこと。取得量は月次平均で約333BTC、想定取得総額は340億円程度(1BTC=1,700万円想定)とのことだ。
続くフェーズ2(2026年8月末基準)では、8,000BTCを追加で取得し、計10,000 BTCの保有を目標にするという。取得量は月次平均で約1,000BTC、想定取得総額は1,440億円程度(1BTC=1,800万円想定)とのこと。
そして最終段階となるフェーズ3(2027年3月末基準)では、11,000BTCを追加で取得し、21,000BTC保有の最終目標にするという。取得量は月次平均で約1,571BTC、想定取得総額は2,200 億円程度(1BTC=2,000万円想定)だという。
この3つのフェーズの合計でのビットコイン想定取得総額は、4,340億円程度(1BTC=1,990万円想定)とのこと。なおこの取得総額は、「BTC1枚=2,067万円」を上限シナリオとして設定した保守的試算であるとのことだ。
なおコンヴァノは今回の計画発表と同日、新たに20億円でビットコインを追加購入することを発表している。8月末までに同額にてビットコインを購入完了する予定とのこと。
今回コンヴァノが2027年3月末までのビットコイン保有目標を21,000BTCと定めた理由は、ビットコイン市場全体に対する影響度と流動性リスクの均衡、企業ブランディング、経済的意義の観点から総合的に算定した結果だという。
総供給量の0.1%に当たる21,000 BTCは、日次40万〜60万BTCの取引量に照らせば流動性リスクは小さく、売買しても相場を大きく動かしにくいとのこと。
また同時に、日本企業として最大級の保有者となることで海外カストディアンやファンドとの交渉力が高まり、ブランド価値も向上するという。さらにこの規模は、インフレヘッジを目的とする財務リザーブ、クロスボーダー決済の担保資産、コンサルティング事業の実証プラットフォームという三重の経済的メリットをもたらすとのことだ。