バイナンス、「Binance. com」のシンガポールでの一部サービス停止を追加

「Binance.com」、シンガポールでの一部サービス停止を追加

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)がシンガポールでの提供サービス変更を9月27日に通知した。これにより「Binance.com」が提供する一部機能について、シンガポール居住のユーザーは10月26日4:00(世界協定時)より利用制限がかけられる。

利用制限がかけられる機能はシンガポールで規制対象となる「法定通貨の入金」「暗号資産のスポット取引」「法定通貨による暗号資産の購入」「Binance Liquid Swap(プールに流動性を提供することで取引手数料や利息を得るサービス)」だ。

バイナンスは通知にてユーザーに対し、利用制限のかかる期日までに関連する全ての取引の停止や法定通貨の引き出し、暗号資産の引き換え等対応するようにアナウンスしている。

「Binance.com」は今月2日にシンガポールの規制当局である金融管理局(MAS)の「警告リスト(未登録業者)」に追加されていた。それを受けバイナンスは法定通貨である「SGD(シンガポールドル)」の取引ペア停止の他、「SGD」のペイメントオプションの停止、およびシンガポールでのiOSとGoogle Playでのアプリ削除を10日に実施している。

その際バイナンスのCEOであるCZ(Changpeng Zhao)氏は「Binance.com」のシンガポールでの一部サービス停止について「シンガポールのユーザーにはさらにサービスの制限があるかもしれません。私たちはルールは作りません。MASが作ります。それに私たちは従います。何卒ご理解ください」と自身のTwitterにてコメントしていた。

このようにCZ氏のTwitterにもある通り、今回さらなる規制準拠の為に「Binance.com」の提供サービスの変更を再度行うことになったようだ。

バイナンスは今回の発表で「当社はコンプライアンスへのコミットメントに沿って、規制対象の決済サービスに関してシンガポールのユーザーを制限します」とし、また「私たちの目的はブロックチェーン技術とデジタル資産を中心とした持続可能なエコシステムを構築することであり、このような取り組みが長期的には現地市場での業界の発展につながることを期待しています」と述べている。

なおシンガポールではバイナンス・アジア・サービス(Binance Asia Services Pte.Ltd.)が運営する地元の暗号資産取引所「Binance.sg(バイナンスシンガポール)」がある。「Binance.com」とは独立した取引所だ。

現在MASにライセンスが申請されており、MASより付与された関連免除措置の下で運営されている。9月13日からは「Binance.sg」から「Binance.com」へのトークン転送ができなくなっている。

関連ニュース

バイナンスがシンガポールドル取引ペアなどサービス停止、規制当局から警告受け

参考:バイナンスバイナンスシンガポール
デザイン:一本寿和

この記事の著者・インタビューイ

大津賀新也

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

「あたらしい経済」編集部
記者・編集者
ブロックチェーンに興味を持ったことから、業界未経験ながらも全くの異業種から幻冬舎へ2019年より転職。あたらしい経済編集部では記事執筆の他、音声収録・写真撮影も担当。

合わせて読みたい記事

【5/2話題】ビットコインが下落、米検察がブロック捜査、レイヤーゼロがスナショなど

ビットコインが6%近く下落、FOMC控え 最高値から22%安、米連邦検察、米決済ブロックの社内業務を調査=報道、レイヤーゼロがスナップショット実施、エアドロ間近か、テザー社、Q1が過去最高益45億ドル超に、純資産額も初公表、米セキュリタイズがブラックロックらから4700万ドル調達。サークル、アプトスラボ、パクソスも参加、HashKey DX・リップル・SBI Ripple Asiaが提携、法人向けの「XRP Ledger」の日本市場導入で、「スイ(SUI)」のミステンラボ、グーグルクラウドと提携、親クリプト派マクヘンリー米下院議員、SECのイーサリアム調査を非難、ストライプで「AVAX」の購入が可能に、アバランチとコアウォレットに統合で、ユニスワップウォレットに「Robinhood Connect」統合、ロビンフッド内の資金で暗号資産購入可能に、イーサリアムL2「Scroll」がアップグレード実施、EIP-4844に対応、クリプトヴィレッジのLocal DAO、旧山古志に続き「長野県天龍峡」と「宮崎県椎葉村」を選定。「Nishikigoi NFT」保有者の投票で決定へ

ユニスワップウォレットに「Robinhood Connect」統合、ロビンフッド内の資金で暗号資産購入可能に

「ユニスワップ(Uniswap)」のモバイルアプリ「ユニスワップウォレット(Uniswap Wallet)」にオンランプ機能「ロビンフッドコネクト(Robinhood Connect)」が統合され、同アプリではロビンフッド内の資金で暗号資産(仮想通貨)の購入が可能となった。このことはユニスワップが4月29日発表した