グッチなど高級ブランド、NFT導入間近か

グッチなど高級ブランド、NFT導入間近か

グッチをはじめとする多くの高級ファッションブランドがNFTの導入間近であるとVogueが報じている。

グッチはVogueに対し「グッチのようなブランドがNFTをリリースするのは時間の問題です」と伝えている。またVogueが複数の業界関係者に確認したところによると、多くの高級ファッションブランドがNFTのリリースを間近に控えているとのことだ。

ファッションブランドと連携するブロックチェーンプラットフォームLuksoの創業者マージョリー・ヘルナンデス(Marjorie Hernandez)氏は「高級ブランドがNFT導入する上での懸念しているのは、誰が最初にそのNFTの引き金を引くかということです」と伝えている。

Futures Intelligence GroupのCEOキャシー・ハックル氏は「NFTのユースケースは、特にファッションにおいては、まだ初期段階にあります。現在、NFTで販売されているファッションは、アートとしてのファッションであり、必ずしも実用的なファッションではありません。いずれは実用性のあるものになっていくでしょうが、まだそこには至っていません」と伝えている。

オーストラリアのシドニーを拠点とするスタートアップNeuno(ニューノ)は、現在5つの高級ファッションブランドと協力してNFTの立ち上げに取り組んでいるようだ。NeunoはDapper Labs社のFlowブロックチェーン上でサービスが構築されている。

NeunoのCEOナタリー・ジョンソン氏は「私たちは、あらゆるものに接続できる、世界共通の3Dワードローブ(洋服ダンス)になりたいと思っています。例えばジェニファー・ロペスのアイコンであるVersaceのドレスを私たちのサイトで購入したとします。また、アジア最大級のゲーム会社とも提携しているので、ゲームのアバターにドレスを着せることもできます。購入者は一度だけNFTを購入するだけで、様々な用途に使用することができます」とコメントしている。

またナタリー・ジョンソンは「Neunoは、誰でもNFTをアップロードして販売できる現在のマーケットプレイスとは異なり、ブランドと直接取引することで、購入者に本物であることを保証し、プレミアムなユーザー体験を提供することを目指しています。また、顧客はクレジットカードでNFTを購入することができるため、暗号通貨を所有していないといけないという参入障壁を取り除くことができます」とコメントしている。

編集部のコメント

ブラウザベースのイーサリアムウォレットであるメタマスクをユーザーに導入しなければ、NFTを購入できないことが大きな課題だとファッションブランドらは考えているようです。

参考:VOGUE

コメント:竹田匡宏(あたらしい経済)

(images:iStocks/AGCreativeLab)

 

関連記事:特集「NFT大解剖」

特集「NFT大解剖」

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

合わせて読みたい記事

カルシ、米国向けにセイネイティブの「SEI」と「USDC」入出金に対応

米予測市場プラットフォームのカルシ(Kalshi)で、レイヤー1ブロックチェーン「セイ(Sei)」のネイティブトークンSEIおよび同ネットワーク上の米ドル建てステーブルコインUSDCの入出金が可能になり、同資産を用いたイベント契約取引の資金移動ができるようになった。Xより12月3日に発表されている

シタデル・セキュリティーズ、トークン化証券とDeFiに取引所・証券会社規制の適用を提言。業界側から反発の声も

米大手マーケットメイカーのシタデル・セキュリティーズ(Citadel Securities)が、トークン化された米国株式を取り扱うDeFi(分散型金融)プロトコルに対しても、取引所およびブローカー・ディーラーとしての規制を適用すべきだとする意見書を米証券取引委員会(SEC)に12月2日に提出した