(Kyber Network Japan managerの堀次泰介氏、マネーパートナーズグループ社長室の鈴木雄大氏コメントあり)分散型金融プラットフォームのユニスワップがガバナンストークン「UNI」を発表

分散型金融プラットフォームのユニスワップがガバナンストークン「UNI」を発表

分散型金融(DeFi)プラットフォームを提供するユニスワップ(Uniswap)がガバナンストークン「UNI」を発行し、流動性マイニングを行うことを9月16日に発表した。流動性マイニングは日本時間の2020年9月18日午前9時に開始される予定。

分散型金融の観点で言及されている流動性マイニングとは、ユーザーが分散型プラットフォームにトークンを供給しその証明として供給したことを示すLPトークンを別のスマートコントラクトに供給することで、プラットフォーム側からプロトコルトークンを配布される仕組みのことである。

リリースによると、ユニスワップは既に10億UNIを発行しているとのこと。10億UNIの60%(600,000,000UNI)はユニスワップのコミュニティーメンバーへ、21.51%(215,101,000 UNI)は現在と将来の従業員へ、17.8%(178,000,000UNI)は投資家へ、0.069%(6,899,00UNI)はアドバイザーへ配布されることが決められている。また2020年9月1日に発行総額の15%(150,000,000UNI)が過去の流動性提供者、ユニスワップを利用したことのあるユーザーなどに既に配布されており引き出すことが可能になっているとのこと。

ユニスワップは全体供給量の43%(430,000,000UNI)を今後4年間に渡って、グランツ、コミュニティ・イニシアチブ、流動性マイニングその他のプログラムなど通じて継続的に配布していく予定とのこと。ユニスワップはコミュニティ供給総量430,000,000UNIを1年目に40%(172,000,000 UNI)、2年目に30%(129,000,000UNI)、3年目に20%(86,000,000UNI)、4年目に10%(43,000,000UNI)と配布をしていく。

最初のマイニング期間は2020年9月18日午前9時から2020年11月17日午前9時までと設定されている。またマイニング可能な流動性プールはETH/USDT、ETH/USDC、ETH/DAI、ETH/WBTC」の4ペアでそれぞれプールに流動性供給を行っているトークンをスマートコントラクトにロックすることでUNIが付与される設計。最初の流動性マイニングでは1年目の供給量の34.4%にあたる5,000,000UNIがプールされる予定。

そして暗号資産取引所バイナンス(Binance)が「UNI/BTC、UNI/BNB、UNI/BUSD、UNI/USDT」の4つのペアでの取り扱い開始したことを9月17日に発表した。

あたらしい経済編集部はKyber Network Japan managerの堀次泰介氏と株式会社マネーパートナーズグループ社長室の鈴木雄大氏にガバナンストークン「UNI」の意義、分散型金融(DeFi)の展望などを伺った。

Kyber Network Japan managerの堀次泰介氏

今年6月、レンディングプロトコルのコンパウンド(Compound)が行ったガバナンストークンCOMPの配布をきっかけに、株式のようなガバナンストークン配布によりユーザーの流動性を奪い合う動きが加速していました。

しかし大本命ユニスワップのUNI配布により、多くの資金がユニスワップに戻って来ると思われます。公式発表は一切ありませんが、「ユニスワップが稼いだ手数料の一部が、UNI保有者に配布されるのではないか」との期待を持つ投資家もいます。

管理主体の影響がない強い分散性がユニスワップ最大の強みですが、UNI配布後はより一層、プロトコルの競争力と収益性にも厳しい目が注がれるはずです。

マネーパートナーズグループ社長室の鈴木雄大氏

そもそも昨今の分散型金融(DeFi)においてはすべてがオープンソースで開発されている現状からプロダクト単体で競争優位性を持つことが非常に困難な状況になっています。

しかしながらユニスワップのUNIの発表・配布のように以前からのプロダクトのユーザーに対しても一定のルールでトークンの付与が行えるようになったことは大きな前進であると捉えています。

これは既にマーケットシェアを獲得しているプロダクトが顧客に対して更に還元を行うに等しいアクションでありますが、DeFiにおいてはその配布が単なる還元では終わらず、同時にプロダクトにおける意思決定をコミュニティに移管する目的を同時に果たすことが可能になると理解しています。

この二点の別々の目的を同時に果たすことができるソリューションが生まれた事実は非常に面白く、今後より注目される事例になると予想しています。

編集:竹田匡宏(あたらしい経済)

(images:iStock/Vit_Mar)

この記事の著者・インタビューイ

あたらしい経済 編集部

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