アライドバース、ソラナ活用を本格化。バリデータ運用開始と「Japan SOL」始動

企業向けSOLトレジャリー運用モデルを検証へ

アライドアーキテクツのシンガポール子会社アライドバース(Allied Verse)が、ソラナ(Solana)上で自社バリデータ「アライドバリデーター(Allied Validator)」の運用を開始したと6月17日に発表した。また同社は、ソラナに特化したバリデータ運用・資産運用技術支援を手掛けるドーンラボ(Dawn Labs)と共同で、企業向けプログラム「ジャパンSOL(Japan SOL)」を始動することも発表している。

ジャパンSOLは、企業によるソラナ活用やトレジャリー運用に関する実証および情報共有を目的としたメンバーシップ型プログラムだ。アライドバースは同プログラムを、自社での運用を通じて得た知見を蓄積し、将来的には企業や投資家向けのデジタル資産導入・運用支援サービスへ展開する構想を示している。

近年は、企業が暗号資産(仮想通貨)を財務資産として保有・運用する「デジタルアセットトレジャリー(DAT)」戦略の採用が広がっている。アライドアーキテクツも今年1月、次世代DAT構想の策定に着手したことを発表しており、4月には総額31.5億円規模の資金調達を発表し、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)などの取得・運用方針を示していた。

また同社は2月、利回り付きステーブルコイン「エイペックス(Apyx)」への出資も発表している。エイペックスは、ソラナ特化の財務戦略を採用する米ナスダック(Nasdaq)上場企業ディファイ・ディベロップメント(DeFi Development Corp)のチームが主導するプロジェクトだ。

今回のソラナ活用についてアライドバースは、株式や債券、不動産、知的財産(IP)など、あらゆる資産がブロックチェーン上で24時間365日取引される時代を見据えた取り組みだと説明している。同社は「オンチェーン金融関連銘柄」を軸としたポートフォリオを構築する方針を掲げており、ソラナ活用はエイペックスに続く取り組みの第2弾に位置付けられるという。

同社は、ソラナを選定した理由について、同チェーンが掲げる「インターネット・キャピタル・マーケット(Internet Capital Markets)」構想を挙げている。同構想は、株式や債券、不動産などの資産をブロックチェーン上でトークン化し、決済から高頻度取引までを単一のグローバル市場で実現することを目指すものだ。

アライドバースによると、実際にソラナ上のトークン化株式の月間取引高は、2026年5月の残り4日時点で約10.6億ドル(約1,700億円)に達し、初めて月間10億ドルを突破したという。また、xストックス(xStocks)などのトークン化株式プラットフォームもソラナ上で展開されている。

バリデータ運用とLST活用へ

今回開始したアライドバリデーターは、ドーンラボの技術支援のもと運用される。あわせて同社は、ソラナのリキッド・ステーキング・トークン(LST)を活用した運用も実施する予定だ。

具体的には、ステーキングによって取得したLSTを、ソラナのレンディングプロトコル「カミノ(Kamino)」へ担保として預け入れ、借り入れたSOLを再度ステーキングする「ルーピング運用」を行うという。同社は、ステーキング報酬と分散型金融(DeFi)活用を組み合わせることで運用効率の向上を目指すとしている。

なお同社は、ルーピング運用には担保価値下落による清算リスクやスマートコントラクトリスク、LSTの流動性低下やペッグ乖離リスクなどが伴うことも説明している。

さらに両社は、ソラナのLST発行インフラ「サンクタム(Sanctum)」を活用したLST「ジャパンSOL」の発行も検討しているという。参加企業がSOLを預け入れ、その対価としてジャパンSOLを受け取る仕組みを想定しており、将来的にはカミノを活用した運用手法なども提供していく方針とのことだ。

参考:プレスリリース
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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