ナップスター(Napster)の元開発者ショーン・ファニングのブロックチェーンスタートアップ「Helium」がヨーロッパ進出

ナップスター(Napster)の元開発者ショーン・ファニングのブロックチェーンスタートアップ「Helium」がヨーロッパ進出

ナップスター(Napster)の共同創設者であり元開発者のショーン・ファニング(Shawn Fanning)のブロックチェーンベースのIoTネットワークを提供するスタートアップ、Helium(ヘリウム)が7月にヨーロッパ進出を発表。7月からHeliumのプロダクトであるHotspotをヨーロッパへ出荷していく予定とのこと。HotspotはIoTデバイスなどのために無線LANを提供するノード端末だ。

Hotspotを所有するユーザーはHotspotから無線LANを提供し、その報酬として独自の暗号資産(HNT)を獲得することができる。1台の購入価格は588ドル(約63,000円)となっている。

Heliumの分散型アプローチのユニークな側面は、Helium Blockchain上にネットワーク(The People’s Network)を形成し、ノードを実際に存在させ、有用なLANを提供していることを保証する方法としてPoC(Proof of Coverage)を使用している点とのこと。

これまでにHeliumはMulticoin Capital、Union Square Ventures、Alphabetの投資部門GV(旧Google Venturesとして知られている)などの企業から総投資額5000万ドル以上を調達している。

現在The People’s Networkはアメリカの1,000以上の都市で稼働しており、70万平方マイル以上をカバーしているとのこと。

HeliumのCEOであり、共同設立者であるAmir Haleem(アミール・ハレイム)氏は「北米でThe People’s Networkの驚異的な成長を目の当たりにしたこの時期に、Helium Tabsを立ち上げることを嬉しく思います。これらを短期間で成し遂げられたのは、パートナーや素晴らしいコミュニティのサポートのおかげです。ヨーロッパでThe People’s Networkを立ち上げ、最終的にはHelium Tabsやその他のサードパーティ製IoTデバイスをヨーロッパの顧客に提供できることを楽しみにしています」とコメントしている。

HeliumはPeople’s Networkという人の手で構築されたネットワークで不可能なユースケースを可能にしていくことを目指していくとのこと。

編集部のコメント

ショーン・ファニングは、ジョン・ファニングとショーン・パーカーの3人で1999年にP2P技術を用いた音楽ファイル共有ソフトNapsterを世に出し世界中のギークたちを魅了しました。ただその後、Napster社は著作権侵害訴訟により2001年7月にサービスは停止され2002年11月、Roxio 社(2004年8月に Napster に社名変更)に買収されました。

ブロックチェーンにも活用されてる一つの重要な技術であるP2P技術を古くからサービス化していたエンジニアが、現在ブロックチェーンプロジェクトに取り組んでいるということはとても興味深いエピソードです。

コメント:竹田匡宏(あたらしい経済編集部)

(images:iStock/tampatra・bagota)

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「あたらしい経済」 はブロックチェーン、暗号通貨などweb3特化した、幻冬舎が運営する2018年創刊のメディアです。出版社だからこその取材力と編集クオリティで、ニュースやインタビュー・コラムなどのテキスト記事に加え、ポッドキャストやYouTube、イベント、書籍出版など様々な情報発信をしています。また企業向けにWeb3に関するコンサルティングや、社内研修、コンテンツ制作サポートなども提供。さらに企業向けコミュニティ「Web3 Business Hub」の運営(Kudasaiと共同運営)しています。

これから「あたらしい経済」時代を迎える すべての個人 に、新時代をサバイバルするための武器を提供する、全くあたらしいWEBメディア・プロジェクトです。

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