エッジXの独自トークン「EDGE」、主要取引所で取引開始。エアドロップ配分巡りコミュニティから批判も

edgeXのEDGEトークン主要取引所で取引開始

暗号資産(仮想通貨)取引プラットフォーム「エッジX(edgeX)」が、ネイティブトークン「EDGE」のトークン生成イベント(TGE)を実施した。3月31日に同プロジェクト公式Xアカウントにて発表された。

今回のTGEに伴い、「EDGE」はコインベース(Coinbase)、バイナンス(Binance)、バイビット(Bybit)、ゲート(Gate.io)、クーコイン(KuCoin)、MEXC、ビットゲット(Bitget)など複数の暗号資産取引所で取り扱われている。なお、コインベースおよびゲートではティッカーシンボルが「EDGEX」、その他の取引所では「EDGE」が使用されているとのこと。

エッジXは、オーダーブック型のパーペチュアル(無期限先物)取引を提供する分散型取引所(DEX)で高速な取引処理と低遅延を特徴としている。また、コモディティや株式などを含む複数資産の24時間取引を可能とする取引基盤の構築を掲げている。

同プラットフォームは、スタークエックス(StarkEx)を基盤としたレイヤー2技術およびゼロ知識証明(ZKP)を活用し、取引の検証とセキュリティの確保を図る設計を採用している。さらに、ユーザーが資産の管理権を保持するセルフカストディ型の設計を採用し、中央集権型取引所(CEX)に伴うカストディリスクの低減を図るとのこと。

加えて、同プラットフォームではユーザーが資金を預けて流動性提供に参加できる仕組みも提供されている。預け入れた資金は取引の相手方として機能し、取引手数料や清算手数料などから収益を得る設計となっている。

EDGEは同エコシステムにおけるネイティブトークンであり、ガバナンスやステーキング、エコシステムインセンティブなどに活用される設計となっている。公開されている情報によると、総供給量は10億枚とされている。

トークン配分は、早期ユーザー30%、コアコントリビューター25%、フューチャーリザーブ30%、流動性5%、エコシステムおよびコミュニティ5%、財団5%とされている。早期ユーザー向けトークンはTGE時にアンロックされる一方、コアコントリビューター分などはロックおよび段階的なベスティングが設定されている。

なお、同エコシステムではコミュニティ向けトークン「MARU」も展開されている。

エアドロップ配分巡りコミュニティで批判

エッジXは今回のTGEにあたりEDGEのエアドロップを実施したが、その配分内容を巡りコミュニティ内で批判が広がっている。SNS上では「想定より大幅に少ない」との声が相次ぎ、トークンローンチ直後から不満が噴出する状況となった。

特に問題視されているのは、ポイントプログラムを通じたユーザー向け配分だ。コミュニティでは当初ポイント保有者向けに総供給量の21%が割り当てられるだろうと認識されていた。しかし実際の受取量は想定を大きく下回り「実質的には7%程度に圧縮されたのではないか」との見方が広がっている。

こうした中、オンチェーン分析プラットフォームであるアーカム(Arkham)が4月1日に公式Xで分析を行った。同分析によると、総供給量の約14%が「パートナーおよび流動性提供者」に割り当てられていたことが確認された。これは約9,460万ドル(約150億円)規模に相当し、当初ユーザー向けと認識されていた配分の一部が別用途に振り向けられていた可能性を示している。

また同分析では、これらのトークンが複数の新規ウォレットに分散して配布されていたことも指摘されている。ウォレット間の資金移動パターンやタイミングの一致から、マーケットメイカーなど特定主体による管理である可能性も示唆されている。

さらに、同分析では初期開発者ウォレットから直接資金を受け取った関連ウォレット群が、総供給量の約69.5%を保有しているとの指摘もある。一方で、コインゲッコー(CoinGecko)などのデータサイトでは循環供給量は約3億5,000万EDGE(総供給量の約35%)と表示されており、アーカムの分析との乖離もみられる。この点は、公式に示されているトークン配分との対応関係は明確ではなく、初期開発者ウォレットから直接資金を受け取った関連ウォレット群がどの配分区分に属するかは確認されていない。

また、エアドロップ設計自体も議論を呼んでいる。コミュニティ投票により複数の配分が統合され一括配布となったことで、TGE直後に売り圧力が集中しやすい構造になったとの指摘もある。

こうした状況の中、エッジXは自身のXアカウントを通じて、エアドロップ配分の一部について説明を行った。

同投稿によると、総供給量の14%にあたる約1億4,165万EDGEは、パートナーおよび流動性提供者向けの配分として設定されており、1年間のロックアップが適用されるとしている。また、これらの参加者は、ポイントプログラムにおいて他のユーザーと同一条件で参加しており、最終的な配分は提供した流動性の規模に応じて算出されたと説明されている。さらに、同プロジェクトは、初期成長に貢献した流動性提供者やパートナーが、自発的にロックアップに同意したことを強調している。

一方で、こうした説明が行われた後も、コミュニティ内では配分の透明性や事前説明の不足を指摘する声が続いている。

参考:ドキュメント
画像:PIXTA

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この記事の著者・インタビューイ

渡邉洋輔

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

「あたらしい経済」編集部 記者
ブロックチェーンおよびデジタル資産分野を専門とし情報発信を行っている。オンチェーンデータや流動性構造など、市場設計の観点からのリサーチにも取り組んでいる。

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